転職・キャリア

40代転職の現実【成功の決め手は?使った転職サイトは?】体験談に基づくまとめ

40代が実際に使った転職サイト・エージェント

最近は、雇用の流動性の高まりや、労働人口の平均年齢が上がっていることもあって、40歳を超えて転職する人も珍しくありません。

では、実際に40代で転職に成功した人は、どのような理由で転職活動をして、何が成功の決め手になったのでしょうか。そして、どのような転職サイトを使って転職をしたのでしょうか。

40代で転職に成功した人に、実体験を聞いてみました。

▼▼40代が使った転職サイト・エージェントベスト3はこちらです▼▼

リクルートエージェント:今回聞いた中で最も多くの人が使っていた転職エージェント

パソナキャリア:幅広いネットワークを活用した転職エージェント

リクナビNEXT:地域や職種問わずあらゆる転職者にマッチする求人を探すことができる転職サイト

上記の他には、「ビズリーチ!」のCMでおなじみのビズリーチが、年収600万円以上の人材に特化した転職エージェントとして有名です。

私もビズリーチに登録していたおかげで、40代で大手企業からベンチャー企業への転職機会を掴むことができました。

話をしてくれた40代転職を実現した人達

今回、以下7人の方の声をまとめてみました。

対象者転職時の年齢転職直前の会社での勤続年数転職前後の業界・職種・年収
(上が転職前、下が転職後)
Aさん48歳25年食品メーカー・営業・500万円
建築メーカー・営業・700万円
Bさん40歳2年製薬会社・営業・700万円
製薬会社・営業・800万円
Cさん41歳5年IT業界・経理・600万円
IT業界・経営企画・700万円
Dさん40歳10年自動車部品メーカー販売会社・経理・600万円
人材派遣会社・経理・350万円
Eさん42歳8年人材派遣会社・営業・350万円
ホテル・営業・380万円
Fさん40歳5年車販売会社・営業・450万円
不動産会社・営業・600万円
Gさん42歳18年小売業・財務・800万円
鉄道・財務・800万円

40代で転職した理由

転職理由を聞いてみたところ、大きく4つの理由がありました。

勤務条件が悪かった・悪くなったから

2名の方が勤務条件を理由に転職していて、Aさんは残業の多さ、Dさんは会社の勤務先が変わったことを理由にしていました。

率直に、残業の多さと休日出勤の多さです。営業なのである程度は仕方が無いのですが、食品という競争が多い業界で厳しいノルマもあって、全然やりがいも感じられませんでした。その中で、休日や残業も多くて、家族との時間も取れないでいました。また、給与もその割にはみなし残業という事で、少なかったので、家族との時間を増やし、もっと豊かになるために転職を決めました。(Aさん)

全国都道府県にあった販売会社の合併により、勤務地が遠くなったからです。寮や部屋を借りる等も考えましたが、転職前は通勤は歩きで通えた事もあり、通勤に時間をかけるのは馬鹿らしくなりました。

それよりも当時は経理職に自信があり、近場で条件の良い就業先があるだろうと楽観的に考えていました。それに貯金や退職金もあった事もあります。(Dさん)

小売業はリアル店舗の売り上げがネット通販に奪われ、右肩下がりの中、頼みの綱がインバウンドのみという状況にあり、今後も売り上げの増加が見込めないと感じました。

また、45歳以上の世代が社の70%を占める状況であり、ポストも少なく、頑張っても昇進が見込めないと思っていました。

職場状況も、売り上げが低迷する中で退職不補充の中、毎月60時間以上の残業を余儀なくされており、ライフワークバランスを保つことができなかったため。(Gさん)

家の事情を考慮したから

家の事情により転職を決めた方も2名いました。

実家のある沖縄県にUターン帰省をする為に転職をしなくてはならならず、同業種である人材派遣営業を検討していたのですが、あまり良い条件の求人がありませんでした。

そこで、これまで人材派遣で扱っていたホテル関連の仕事に就こうと考えました。

ホテル運営に関してはよく知っていたので、問題点や改善点などを指摘することが出来るという理由で採用されました。(Eさん)

子供が大きくなるにつれてお金がかかるので、給料が高いところで働きたいなと感じたことです。

習い事やスポットなどでお金が割りとかかるので転職を考え始めたことや、実家の事情によって出来るだけ近くに引っ越して出来るだけ早く実家に行けるようにしたいと思ったので、二つのきっかけによって転職を考えることにしました。(Fさん)

会社の将来性がないと判断したから

会社の将来性を憂い、転職を決断した方もいます。

Bさんの場合は、MRという比較的流動性の高い職種だったのもあったので、日頃から転職を考えていたようです。

内資系の中規模製薬会社に所属していたのですが、会社の規模、今後の新薬のラインアップ、業界の流れを考えた時に、将来性がないことで転職を考えていました。

この業界は転職がとても多いため、新薬の業績次第で早期退職を募集したり、新薬を出す場合には派遣のMRで数を増やして一気に市場を取りに行くなど流動的な業界です。

そのため、転職は常に頭の中にありました。(Bさん)

スキルアップしたかったから

40歳を超えても、なおスキルアップのために転職を試みた方もいます。

Cさんの場合は、会社経営に近い立場を求めて転職しています。

経理業務のスキルを生かして、経営者に近いポジションで仕事をしたいと考え転職を決意しました。

具体的には、毎年度の予算編成や四半期ごとの予算管理、さらに中期経営計画の策定をしたいと思いました。

また、M&Aや新規事業開発にも関与することによって、管理部門の立場から、会社の経営全般に関わりたいと望みました。

そのためには、経営企画業務に携わることがポイントと判断したのです。(Cさん)

40代で採用してもらった決め手

一般的に40代での転職は難しいと言われる中、この6人の方の転職が成功した決め手は何だったのか?

大きく括ると2つの理由がありました。

転職先のニーズに答える能力を持っていた

最も多かったのが転職先で求められる能力を説明した結果、合格に至ったケースです。

Aさんの場合は、しっかりした企業分析から、転職先に求められる能力をアピールしたことが決め手になったようです。

建築メーカーという全く別の世界への挑戦だったので、しっかりと、企業分析をした事はもちろんなのですが、今まで自分が行ってきた営業のノウハウやこだわりを自信を持って答えられるように、伝わるように尽力したのが決め手だと思います。(Aさん)

Fさんの場合は、得意分野の数字をベースに説明したことで合格となりました。

私が経理業務に明るいだけでなく、新規事業を開始したり、企業買収をするさいの具体的な考え方を持っていることを評価されたのだと思います。

具体的には、何年で黒字転換すると資金繰り面で苦労しないかや、どのようなビジネスの場合、投下資本利益率がどの程度の水準であることが望ましいかを、スラスラと説明できたことが評価されたのだと思います。(Fさん)

Dさんは、現職のスキルだけでは足りない部分を独学で補った姿勢が評価されて転職に成功しています。

以前から不動産会社の仕事に関しては興味を持っていて趣味で資格を独学で取っていました。他の仕事をしながら資格を取ったりして努力していたことや、面接の時に強い意思を伝えたことによりやる気を認められたのかなと思いました。(Dさん)

Eさんの場合は、地域的な需給バランスから不足しているニーズをとらえて採用に至っています。

まず沖縄のホテルには経験のある人材がとても少ないことが挙げられます。

地元の学校を出て、地元のホテルに就職してという人がほとんどなのですが、宿泊されるお客様の殆どは県外からの方で、それらの顧客のニーズがいまいち理解できていないという事は沖縄のホテル業界の問題点として挙げられており、ホテル運営の内外部・実情を知っているという点が大きかったと思います。(Eさん)

Gさんの場合は、前職の財務でIFRS導入をした経験が生きています。

現在の業績開示が従来の日本基準からIFRS開示に変わっていく岐路に立っています。

まだまだIFRS導入を行って決算開示をしている企業は少なく、IFRS導入から運用、開示に至る一連の流れに携わった経験が今後導入しようとする企業にとって必要な経験であると感じました。

その経験が採用の決め手となったと考えています。(Gさん)

面接官と相性がよかった

残りの2人は、面接官との相性が決め手となったケースでした。

Bさんは雑談に終始して、合格となってそうです。

コミュニケーション力だと思います。面接時に、面接官が世間話ばかりで、転職理由や、志望動機などについて全く質問がありませんでした。

そのため、脈がないと諦めていたのですが、終盤になり、合格ですと言われました。面接官曰く、会話をしていれば人となりがわかり、仕事ができるかどうかも判断できるとのことでした。(Bさん)

おそらくですが、Bさんの場合、職務経歴書の内容でスキル面での採用は決めていて、雑談の中で相性が合いそうかを探ったのではないでしょうか。

Dさんも、求められるスキル面での問題を感じていなかった中で、最後の決めては相性ではないかと言っています。

経理職の資格やスキルは問題なく、結局は採用担当者と経理担当者との相性だと思っています。

これまで数多く面談を受けてきましたが、採用に至るか、最終面談まで進む場合は、話が弾み、面談時間が長くなります。面談者に興味がなければ話が尽きます。(Dさん)

40代転職者へのアドバイス

ヒアリングした6人の方からは、40代で転職を考えている方へのアドバイスを頂いています。

こちらは大きく3つに分けることができます。

自分が本当にしたいことは何か?を考える

本当にやりたいことを考えてみて、今の仕事がそれに合わないなら動いてみるべきでしょう。

今の生活に満足できていますか?それを心に問いてみてください。

その答えが「いいえ」であるのであれば、間違えなく転職して人生を変える大きな機会です。動き出すまで勇気が出ないという方は、もう応募してしまいましょう。

そうすれば自ずと道は開けてきます。僕自身、転職して満足しかしていないです!

あなたのより豊かな人生と運命の仕事に出会える事を願っています。(Aさん)

40代での転職は勇気のいる行為です。扶養家族を持っている人にとっては、なおさらです。このため「自分は本当はこの仕事をしたいのだ」という強い気持ちを抱いたときのみ、転職に踏み切ることをお勧めしたいと思います。

強い気持ちを持ったときに行動すれば、転職したあと、新しい職場でうけるストレスを正面から受け止めることができます。そして苦労を乗り越えて、転職先でやりがいを持って仕事に取り組めるようになります。(Cさん)

私も40代で転職しているのでわかりますが、仕事人生をリセットするには、最適なタイミングだと思っています。

中年期のキャリアを考えるのにおすすめの本

自分のスキルを活かせる形にする

一方で、やりたい気持ちだけを先行させずに、自分のスキルを活かせる転職を考えるのも重要です。

単純に未経験で新業種に飛び込むのはかなり難しいですし、報酬もかなり低くなる傾向にあると思います。

経験を企業は買ってくれるので、自分の知識や経験を活かせる職を探して、求職活動をすることをおすすめします。(Eさん)

40代以上ともなると、企業でも中堅に位置する存在であるため、「何かを教えてやってもらう」よりは「何かを皆に教える」人を求めていると思います。

また、販売など、社員でなくても出来る仕事は転職が難しく、専門的な知識を備え、活用できる人材でなければ中々転職は難しいと思います。(Gさん)

相応の覚悟は必要になる

一方で、40代の転職には、相応の覚悟も必要になるという言葉もあります。

35歳を超えると転職は難しいとよく言われました。40代になると更に求められる内容も上がってきますし、簡単ではないと思います。しかし最後は自分の実力次第だと思いますので、面接時には成功体験の再現性をいかに表現できるかだと思います。(Bさん)

やはり転職はキャリアアップを考えなければならないと存じます。人間関係であり、業務内容の不満等で退職を考える方は今一度、考え直していただきたいです。
40代になると体力的にも気力的にも衰えている部分が多く、40代に対する人の見方も代り、シビアな状況になりますください(Dさん)

40代になると転職するにも抵抗があったり、なかなか仕事が決まらないかもしれないと不安になってしまうかもしれません。

でも、転職すると決めたら覚悟を決めておもいっきり気持ちをぶつけることが相手の会社にも伝わると思うのでぜひ頑張って欲しいです。(Fさん)

40代の方が転職に使ったサイト

最後に今回ヒアリングをした方々が、使っていた転職エージェントします。

実際に利用した人の声とあわせて掲載しています。

リクルートエージェント
業界の中では安定感抜群のリクルートが運営するエージェント。20万件を超える求人数があり、あらゆる分野を幅広く網羅しています。
今回聞いた中でも最も多くの人が使っていた転職エージェントでしたし、リクルートエージェント1本で転職活動をしたという人もいました。さすがに業界NO.1の会員数と知名度を誇るだけのことはあります。

転職サイトで検索した時にトップに表示されていたのがリクルートエージェントで、とりあえず登録だけでもとやってみるとすぐにマッチする仕事を紹介されました。私が人材派遣会社にいた事もあり、親近感があったのかすぐに対応してくれたのは感謝しています。(Eさん)

以前何度か転職をしたことがあったのですが、そのときに毎回リクルートエージェントを利用していました。何よりもリクルートは大きい会社で信頼度が高く、さらに求人数が多いことや、対応がいい、そして、給料も高いところがあったからです。(Fさん)

リクルートは人材派遣を始め、転職業界の草分け的企業であり、オープンにしている転職案件はもとより、非開示の案件も多数持ち合わせていました。面接の事前練習や、アピールポイントの深堀りに親身になって対応していただけたため、自身の強み弱みの棚卸しも同時にできて良かったと感じています。(Gさん)

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パソナキャリア
人材紹介業を営むパソナグループの幅広いネットワークを活用した転職エージェントです。幅広く選択肢を提案してくれる転職エージェントという印象でした。

パソナという名前は元々知っていたので、その系列か何かと思い軽い気持ちで登録すると、すぐに担当者から連絡があり、電話でヒアリングを行いました。サイトに登録し、すぐに担当者から連絡があり、ヒアリングがありました。

希望条件や詳細について話した後、1週間後ぐらいに急ぎの案件があると連絡が来ました。

会社の規模も世界でTOP5に入る会社でありながらギスギスした感じではなく、社員を大切にしている社風、今後の新薬のラインナップなどの説明を聞き、自分の希望と合っていたので応募し、内定を頂くことができました。(Bさん)

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リクナビNEXT
日本最大級の登録者数、圧倒的な求人数(12,000件以上)を誇る転職サイト。地域や職種問わずあらゆる転職者にマッチする求人を探すことができます。
Dさんのように職種ありきで仕事を探すなら、エージェントを使わずに、リクナビNEXTを使って転職活動をするのがよいのかもしれません。
経理職で探しており、選択肢があまりない状況であったために就職を決めました。(Dさん)

登録はこちら(公式サイト)>>

それ以外に、ヒアリングの対象者が使っていたのが、en転職(Aさん)、エリートネットワーク(Cさん)でした。

転職を決める前に会社の口コミ情報を確認

転職してから「失敗した!」と思わないように、転職先を決める前には口コミ情報に目を通しておきましょう。

口コミ情報からは、求人サイトやエージェント経由でわからない現場の生の声がわかるので、「これなら大丈夫そう」とか、「何か違うかも」という感触を確かめることができますよ。

会社ごとの口コミ情報をまとめた最大手が転職会議です。

転職会議には、会社ごとの風土ややりがいに対する口コミの他、年代別年収までまとめられています。

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関連記事:【年代別年収がわかる】転職会議の登録方法・評判は?

まとめ

以上、40代で転職に成功した人達の体験談でした。

  • 40代での転職の決め手になるのは、転職先のニーズを捉えて能力をアピールできることと、担当者との相性。
  • 40代での転職の心構えとしては、「自分が本当にやりたいことは何か?を考えること」、「自分のスキルを活かせる形にすること」、「相応の覚悟を持って臨むこと」。
  • 40代転職サイト・エージェントのベスト3は、リクルートエージェントパソナキャリアリクナビNEXTの3つ。他には、CMで有名なビズリーチも年収600万円以上の40代に向けた転職エージェントである。
  • 転職を決める前には、転職会議で口コミを確認すべし。