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【5分でわかる】交渉に必要な4つのステップ BATNAとは、ZOPAとは

「交渉が苦手で、いつもうまく進められない」

こんな悩みをお持ちの方も多いと思いますが、交渉はビジネスパーソンにとって仕事上の難関のひとつといえるのではないでしょうか。交渉は相手のあることなので、中々思い通りに進められないという印象を持っていることでしょう。

しかし、交渉にもフレームワークがあります。フレームワークを習得することで、交渉をスムーズに進められることは間違いありません。

この記事では、交渉をする際のプロセス・フレームワーク、「4つのステップ」、「交渉結果5つのオプション」、「BATNAとZOPA」について解説していきます。

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交渉に必要な4つのステップ

ステップ1.準備

準備段階では、以下のポイントを明確にしておきます。交渉を優位に進めるためには、これらの点については相手側の考えていることも事前に把握するように努めることが重要です。交渉プロセスの中で最も重要なプロセスともいえます。

交渉者の数
2者であれば構造はシンプルですが、3者以上が絡んでくると一気に複雑さが増します。

交渉者の意思決定権
実際に交渉をする相手が意思決定権者であれば話はスムーズですが、交渉者と意思決定権者が異なる場合、意思決定権者の考え・立場に加え、交渉者の考え・立場まで考慮しなくてはなりません。

争点の数
争点の数が少ないと構造はシンプルですが、妥協点を見出しにくいという特徴があります。逆に争点の数が多いと構造は複雑になりますが、複数の要素の中で、妥協点を見出しやすいという特徴があります。

交渉者の力関係
これは単純に立場や権力の違いだけでなく、持っている情報量なども含んだ力関係です。

最大限譲歩できるポイント
価格やその他条件で、最大限どこまでなら譲歩できるかということです。予め決めておくことで、その場の成行で相手の言いなりになることを防ぐことができます。

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ステップ2.雰囲気作り

交渉がスタートしたら、いきなり本題に入らずに世間話や場が和む話をして交渉をしやすい雰囲気を作ります。その上で少しずつ本題に入っていき、その中でお互いの課題、その交渉で何を決めるべきか明確にしていきます。

ステップ3.条件のすり合わせ

課題の中で、お互いの合意が得られない部分について文字通り交渉をします。このときに、Yes or Noというスタンスだとなかなか折り合いがつかないので、条件をパッケージ化して交渉を進めることで話がうまくいきやすくなります。例えば価格だけの話にフォーカスせずに、支払条件やデリバリー条件などをパッケージにしてトータルで話をするという方法があります。これらも事前の準備段階で用意しておけるとベターです。

ステップ4.クロージング

最後に決めたことをもう一度おさらいして、契約書に書く内容を決めます。契約書自体は後日清書したものを取り交わす形になります。

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交渉の狙いどころ

交渉の狙いどころにはいくつかオプションがありますが、ここではそれらのオプションについて紹介した上で、交渉をする上で重要となるBATNAとZOPAの概念について解説します。

交渉結果 5つのオプション

下図に交渉結果の代表的な5つのオプションを示します。

交渉の結果としてあるべき姿は、Win-WInのシチュエーションです。逆に最も避けたいのは結論を先延ばしにしたり、お互いが妥協して交渉を終える状況です。妥協というのは一見良いように見えますが、お互いにとってより大きな価値を生むWin-Winシチュエーションを逃してしまっているという状況なので、Lose-Loseという位置づけになります。

また、相手を完全に打ち負かしてしまうWin-Loseという状況は一時的にはプラスになりますが、相手との長期的な関係を考えると避けたい結果です。

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BATNAとZOPA

交渉の構造を分析する上での基本概念として、BATNAとZOPAがあります。交渉の前にこれらを押さえておくことで、交渉の際のライン決めを明確にしておくことができます。

BATNA
BATNAとは、交渉が決裂したときの対処案の中で最もよい案という意味です。Best Alternative to a Negotiated Agreementの頭文字をとってBATNA(バトナ)と呼びます。

ZOPA
ZOPAとは、合意可能領域という意味です。Zone of Possible Agreementの頭文字をとってZOPA(ゾーパ)と呼びます。

BATNAとZOPAの具体例

D社が、A社からある事業Cの売却を持ちかけられていて、価格交渉をしているとします。

A社の立場
A社は採算性があまりよくなく、他の事業とのシナジーがない事業Cを売却したいと思っています。もし交渉が決裂した場合、H社に事業Cを売るという手もあり、H社からは事前の交渉で300億円という提示をされています。

D社の立場
D社は、既存事業に行き詰まりを感じていて、何とか多角化の道を探っていて、R社から事業Cと同じような規模で、同程度に既存事業とシナジーがきく事業Dを買収したいと考えています。買収価格は、400億円を考えています。

このとき、A社、D社のBATNAと、ZOPAは、次のようになります。

この場合、交渉は300億円~400億円の間で妥結することになります。

さて、ここでA社がD社のBATNAを知っているとしたらどうなるでしょう?そのときは、A社が390億円などというように、400億円よりも少しだけ安い価格を提示することができます。このときはA社の利得はBATNAを知らないときに比べてかなり大きくなります。

このように、自分の利得を最大化する上では、相手のBATNAを探るということが極めて重要になります。

まとめ

いかがでしょうか。4つのプロセスを踏んで、BATNAとZOPAを意識することで、交渉のポイントを明らかにすることができます。重要な取引はもちろんですが、上司や他部署との折衝など、小さな交渉事から使う訓練をしてみるのもおすすめです。

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セーシン
元リーマン管理職+副業歴15年、海外事業・独立起業などの経験を踏まえて、仕事、経営、キャリア、海外に関することなど、ビジネスパーソンとしての戦闘力を高めるための情報を発信しています。 ツイッターアカウントはこちら