マーケティング思考・戦略

【5分でわかる】価格戦略の基本・価格を決めるときに考慮すべき3つのポイント

 

価格はマーケティング・プロセスの中で、唯一利益の創出を決定づけるものです(他のプロセスでは市場規模の把握や投資・コストの決定しかできません)。そのため、値決めは企業業績に非常に大きなインパクトを与える要素になってきます。

 

また、価格の変動は、コストの変動に比べると経営に大きな影響があります。(その試算結果は以下の記事に記載しています)

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この記事では、その「価格戦略」について解説していきます。

 

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価格決定の際に考える3つのポイント

価格の決定においては、3Cの視点で考えるとうまく整理できます。

■市場
・誰が顧客なのか?潜在的な顧客は誰か?
・市場は成長しているのか?縮小しているのか?
・顧客はその製品やサービスを誰から買うのか?なぜ買うのか?

■競合
・競合は誰か?その競合は何を提供しているのか?自社とどう違うのか?
・コスト構造はどうなっているのか?

■自社
・何が変動費で、何が固定費か?その割合は?今後変化するのか?

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価格の上下限

価格設定には一般的に上記3Cの視点が用いられます。健全な競争が行われている製品やサービスだと、通常は下限が製造コスト(自社の視点)、上限がカスタマーバリューの最大値(顧客の視点)になり、その間に市場で競合によって形成されている価格(競合の視点)になります。

価格の上下限

詳細を以下に説明します。

ポイント1:市場の視点 カスタマーバリューでの価格設定

カスタマーバリューの最大値で価格設定できれば、企業にとって最も利益があがることになります。ただし、カスタマーバリューを顧客にしっかり伝えるプロモーションが必要になります。

知覚価値価格設定

事前のリサーチにより「売れる価格帯」を発見し、予め価格を決めておき、それに見合う原価で商品を提供する方法です。カスタマーバリュー志向の価格設定になります。
(価格のリサーチ方法のひとつに以下のPSM分析があります)。

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需要価格設定

顧客層や時間帯、季節、場所などの需要動向によって価格を変化させる方法です。例えば、飛行機の運賃や野球場のシートなどがこの方法で決められています。カスタマーバリュー志向の価格設定になります。

顧客の経済的価値分析

商品やサービスの価格を設定する上で、顧客がその製品やサービスを使うことによって得られる経済的価値を分析することも有効です。

顧客の経済的価値から考える価格

この経済価値を正しく分析し、顧客に正しく伝えることができれば、自社は価格を最大化することができます。

■顧客の販売増の検証
新規市場への参入は可能か?
既存市場での売上増につながるか?

■顧客の価格上昇の検証
顧客の顧客が高く買う魅力があるか?

■顧客のコスト削減の検証
製造効率が上がるか?材料費を下がるか?
メンテナンスコストが下がるか?物流コストは下がるか?

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ポイント2:競合の視点 競争志向での価格設定

実勢価格設定

競合の価格を考慮に入れて価格水準を決定する方法です。多くの業界で採用されている方法です。

入札

入札によって価格を決める方法です。買い手は、入札により一番低い価格を設定した売り手と取引することになります。

 

ポイント3:自社の視点 製造コストベースでの価格設定

製造コストをベースにした価格設定は、利益を出しやすいという利点がありますが、顧客が払ってもいいと思っていた価格より低い価格設定になって、利益を取り逃がすリスクがあります。

また、まれに「客寄せ」や「単位製品あたりの固定費削減」など理由で、製造コストより低い価格設定をする場合があります。

コストプラス価格設定

実際にかかったコストに一定額の利益を上乗せして価格を設定する方法です。

マークアップ価格設定

仕入原価に一定の率をかけて価格を設定する方法です。流通業でよく用いられるな価格設定です。

製造コストベースの設定のなかには、予め値頃感のでる目標価格を設定し、その目標価格で利幅が十分に取れるような製造コストを目標にして製品を作る場合があります。

 

価格範囲を決める要素

選択できる価格の範囲は、その製品やサービスの顧客にとっての価値の大きさと、競争の激しさによりある程度決められてきます。

価格範囲を決める要素

競争が緩やかで、価値の低いものは、製品の導入時期によく見られる傾向で様々な価格帯の商品が存在することになります(上図左下)。そしてその状態で価値が高まってくると、顧客の関心が高まり、ある程度価格帯が集約されてきます(上図左上)。

競争環境が激しくなり、ある程度普及してしまい、顧客にとっての価値があまり高くなくなってしまった商品は、価格競争に陥り価格範囲が極めて狭くなってしまいます(上図右下)。

しかし、競争が激しくなっても、以前として価値の高いものは、価格帯別数量がきれい分布せずに、いびつな形になってきます。このときは、往々にして、その商品カテゴリーにコスト重視のプレーヤーと、差別化により高い価格をとるプレーヤーが存在しています。

価格と売上の相関 3つの分類

価格と売上には商品特性によって異なる特徴があります。以下が代表的な3つの分類です。

 

価格が高いと売れるもの

高級ブランドや絵画、彫刻などの芸術品、高級化粧品などが当てはまります。もし、高級ブランド商品の価格が下がったら、その魅力は一気に半減するでしょう。

 

値ごろ感の価格で売れるもの

今まで11万円だったものが9.8万円になった瞬間普及が始まるなど、顧客にとって値ごろ感を出すと急激に売れ始めるものがあります。こうした商品は、顧客が値ごろと感じる価格を掴み、その価格が成り立つコストで物を作るということが重要になります。

 

安ければ安いほど売れるもの

ブランドに左右されにくい日用品はこの類のものです。

 

さらに詳細な価格戦略は次ページにて解説していきます。

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