人材管理・リーダーシップ

【5分でわかる】組織文化の解説 4つのタイプ 変革のステップ

組織文化とは、組織を構成する人々の間で共有された価値感や行動などが絡み合って醸成されたものですが、ルールなどのように明文化されていないという特徴があります。

しかし、この組織文化は組織を運営する上で大変重要な要素となってきます。

この記事では、会社の戦略を影から後押しする組織文化について解説していきます。

組織文化醸成のプロセス

どんな組織にも暗黙の文化は必ず形成されていきます。これはどのようにして形成されるのか。企業の場合は、マッキンゼーの7Sというフレームワークを考えることで文化形成のプロセスを推し量ることができます。

マッキンゼーの7S

この7Sのフレームワークを見ると、文化(スタイル)というのは、戦略、組織、(人事)システムという会社の仕組みに対して、価値観、人材、スキルが育まれ、最後に文化が醸成されるという形になっているのがわかります。

つまり、事業の戦略、それにしたがって形成された組織、システムが最終的に文化を形成していくことになっているわけです。

7Sの解説記事

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よい組織文化

よい組織文化とは何か。文化だけを見て、どんな文化がよくて、どんな文化が悪いというのはありません。7Sのフレームワークからわかるように、戦略を遂行する上で強力なサポーターになるような文化が、その企業にとってよい文化ということになります。戦略を遂行できるためのよい組織文化を作ることは、経営トップにとって必要不可欠な仕事です。

組織文化4つのタイプ

ディールとケネディは、この変化の難しい組織文化に対して、1982年に発表した著書の中で、1つのモデルを提案しました。

それは、成果に対するフィードバックの早い・遅いと、意思決定のリスクの高い・低いの4象限からなる、組織文化の4分類です。

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タフガイ・マッチョ

この組織文化には、リスクを享受して決定を迅速にフィードバックする個人主義的な部分があります。エンターテイメント業界、スポーツチーム、広告宣伝業界は、この組織文化の典型的な例になります。この組織文化ではチームワークはあまり高く評価されず、ゆっくりと成果を出したい人にとっては難しい環境で、売上を追求する、個人主義の人たちに適した文化になります。

この組織文化においては、個人主義の程度が極端に強くならないように配慮し、個人のパフォーマンスの重要性を配慮しながらも、チームで成果を出すことも担保できるように配慮が必要です。例えば、スポーツチームでいくと、個人の成績インセンティブ以外にも、チームのパフォーマンスへの貢献や、チームのパフォーマンスそのものを報酬の尺度とするアイデアもあります。

よく働き、よく遊ぶ

この組織文化は営業でよく見られます。従業員は意思決定のリスクがほとんどないかわりに、成果がすぐにわかります。この文化における従業員は、エネルギーレベルが高く、常に明るい気持ちでいます。大きな販売成果を出せる人が、必然的にヒーローとなります。この文化においては、従業員は一人だけで会社を作ることができないことを認識し、成果はチームの努力であることを認識しています。

この企業文化においては、成果の乏しい従業員への配慮が必要になります。その従業員も環境が変われば成果を出せる可能性はありますし、成果を出せている従業員も、あらゆる条件下でいつもよい成績が出るわけではないので、従業員の成果に偏重しすぎないように注意が必要です。

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会社に賭ける

この組織文化では、リスクの高い決定が多い一方で、従業員が自分の行動が実際に成果が出るのがわかるのに何年もかかることになります。製薬会社、石油ガス会社、建築会社のような大規模かつ資本集約的な業界が、こうした文化の代表例になります。

意思決定のリスクが大きいため、適切な決定を下す必要性が非常に大きく、組織文化は常に長期的な視点をベースにしたものになります。この文化には、意思決定のすべての段階で、綿密に計画、準備、実施するべきという信念があります。

この組織文化においては、環境変化に迅速に対応できるような準備が必要です。特に外部環境の変化で、要求される能力が劇的に変わる可能性があるので、時には組織文化の変革のために外部人材を登用して荒治療する必要もあります。

プロセス重視

この組織文化では、成果に対するフィードバックが遅く、リスクは低くなります。銀行、保険会社、政府機関などが、このグループに属します。単一の取引が組織の成功に大きな影響を与えることはなく、意思決定の良し悪しがわかるまでに数年かかります。成果がすぐに見えないため、従業員は成果の代わりにプロセスに注目するようになります。技術的な卓越性やプロセスと詳細を正しく理解することが大事にされる文化です。

この組織文化においては、往々にして仕事のスピードが遅くなり、納期遅れが頻発するので、マイルストーンの達成や、プロセスをうまく運用したことに対する評価を適切にする必要があります。

組織文化の変革

長年醸成されてきた組織文化も、変革が必要なときがあります。それは、その文化が。その企業にとってよい文化でなくなったとき、つまり戦略を遂行する上で、文化が足かせになるようなときです。

組織文化は、戦略、組織、システムから醸成されるわけですが、外部環境の変化に伴い戦略を変更しなければならないときに、文化を変革する必要性が出てきます。とは言っても、文化をいきなり変えることはできないので、変革の順番を間違えないように時間をかけて変革していく必要があります。

■一般的な変革のステップ

  • 変革の必要性を認識させる
  • 変革の方向性を模索する
  • 変革の方向性を決めて、ビジョンを明確にする
  • 変革への動機づけをする
  • 実行計画を立案する
  • 支援体制を作る(組織や制度の設計)
  • 変革が継続する仕組み作り
  • 実行する

文化を変革させようとする場合、特に前半の部分が重要になります。この部分を飛ばして、いきなり組織を変えたり、いきなり制度を変えても抵抗勢力が増えて、ますます文化の変革が難しくなります。まずは、なぜ戦略を変えなければならないのか、どういう方向に向かって企業を成長させるべきなのかを時間をかけて説明していく必要があります。

まとめ

このブログでも何度も言及しているように、組織文化は、ビジネスの成功にとって非常に重要なものです。組織文化を無視して戦略構築・遂行すると、会社の長期的なパフォーマンスが損なわれます。

ここで紹介したディールとケネディの組織文化の4分類を参考に、みなさんの職場の組織文化を考えてみてはいかがでしょうか。それにより、戦略遂行上、強み・弱みとなる部分がきっと見えてくることでしょう。

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セーシン
元リーマン管理職+副業歴15年、海外、起業などの経験を踏まえて、仕事やキャリアに関することを発信しています。