国際貿易の知識・基礎

FOBとは CIFとは DDPとは 国際貿易における取引条件を示す用語説明

 

国際貿易に携わっていると、取引条件の中にアルファベット3文字の言葉をよく見かけます。

 

実際、

「FOB横浜」

「CIFシンガポール」

などの表現が見積書や会話の中で飛び交っているのではないでしょうか。

 

これらの言葉は貿易の専門家ではなくても、国際取引に関与している方には全員おさえてもらいたい基礎的な用語です。

 

そこで、この記事で国際貿易の取引条件を示すFOB、CIF、DDPについて紹介していきます。

 

FOBとは

FOBとは、輸送中に破損または破壊された商品に対して買い手が責任を負う取引になります。「FOB出荷地」とは、売り手が商品を出荷すると、買い手がその危険負担をすることを意味します。

 

FOBの責任区分

FOBでは、売り手は出荷港まで商品を配送することで、その責任を果たすことになります。商品が船に乗っているとき、商品の紛失または損傷の危険があるので、買い手が要望する目的地に商品を運ぶために必要な貨物を契約し、その費用を支払う必要があります。また、買い手は、輸送中の紛失や損傷のリスクを負うことになります。そのイメージを下図に示します。

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FOBの危険負担

CIFでは、費用負担と危険負担の範囲が売り手と買い手の間で相違がありましたが、FOBでは上記のように売り手と買い手の費用負担と危険負担は同じ範囲になります。

 

CIFとは

CIF(Cost, Insurance, Freight)とは、インコタームズと呼ばれる13の国際商業用語のうちの1つです。インコタームズとは、1936年に国際商工会議所(International Chamber of Commerce、ICC)によって最初に考案され、国際貿易に従事する買い手および売り手の輸送方針および責任を決める取引条件のことです。なお、CIFは海と内陸の水路輸送にのみ適用されます。

国際貿易での輸送を伴う契約においては、損失のリスクが売り手から買い手に移るときの条件や貨物と保険の費用を支払う側を記述するために、これらの用語の短縮版を使用します。

 

CIFの責任区分

CIFでは、売り手は仕向港まで商品を配送することで、その責任を果たすことになります。物品が船に乗っているとき、商品の紛失または損傷の危険があるので、売り手は指定された目的地へ貨物を運ぶために必要な貨物を契約し、その費用を支払う必要があります。また、売り手は、輸送中の紛失や損傷のリスクに対して商品を保証する責任があります。そのイメージを下図に示します。

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CIFでは、売り手の責任として、すべての輸出許可に関する証明書およびその他の公的許可証の取得するための費用支払が含まれます。

 

CIFの危険負担

CIFにおける危険負担(リスク)は、貨物が出荷港で本船に積み込まれた時点で、売り手から買い手に移転します。CIFでは海上保険を売り手が手配しますが、輸送中に事故が起きて貨物が損壊した場合は、買い手に代金支払い義務があります。

 

DDPとは

DDPとは、Delivered Duty Unpaidの略で、輸送中にかかる船積み費用、輸出入関税、保険など全ての費用と、全てのリスクを売り手が引き受ける取引のことです。運送業者を通じての輸送も売り手が手配します。DHLなどの国際宅配貨物でよく使われる取引形態です。

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DDPの責任区分

売り手は目的地まで商品の輸送が完了するまでの全ての責任を負い、輸入、輸出および関税の要件を満たし、目的地への最終配送を含むすべての輸送費を支払います。ここには輸入のためのライセンス取得も含まれます。DDP取引では、輸送中に商品が破損または紛失した場合、売り手がその費用について責任を負います。したがって、国際取引において、売り手が最大の義務を負う取引条件となっています。ただし、売り手には商品の荷下ろしまでの責任はありません。

 

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