Ns spirit 投資学・経営学研究室

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ロイヤリティとは 国外子会社に対する技術供与への対価

ロイヤリティとは

企業の国際取引を拡大する際の移転価格の重要性を前のページに書きましたが、子会社で物を生産したり、販売したりする際に親会社から技術供与をする場合はロイヤリティという形で回収するケースもあります。

 

参考ページ

www.nsspirt-cashf2.com

 

技術供与に対する対価のもらい方には大きく以下の3つのパターンが存在します。

 

 1.移転価格にのせて回収するケース

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最も単純なケースになりますが、技術供与の対価がわかりにくいのと、子会社からすると技術供与という本来販管費に計上するものを移転価格として売上原価に計上することになるので、売上原価比率が同業社に比べて大きくなって見えてしまう場合があります(言い換えると親子間のさじ加減ひとつで中身を調整しやすい取引だといえます)。

 

2.ロイヤリティで回収するケース(直接取引が発生する場合)

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この場合、技術供与の対価が明確で、子会社は販管費としてロイヤリティを支払うことになるのでP/L上は非常にわかりやすい形になります。対外的にも説明のつきやすい形にはなります。

 

3.ロイヤリティで回収するケース(国外取引に対して発生する場合)

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これは子会社が親会社の技術を使って現地で生産・販売したものにかかってくるもので、親子間で製品の取引がない以上はロイヤリティで回収する以外にありません。

 

ロイヤリティの対象となる役務範囲

これは個別に親会社と子会社間の契約で定めることになります。その契約の範囲内であればロイヤリティの支払いのみで子会社は役務提供を受けられますが、範囲を超える場合は、個別に対価の支払いをすることになります。

 

ロイヤリティの料率

ロイヤリティは移転価格税制の対象となるので、その料率は移転価格に精通した専門家を交えて決められるべきですが、以下のページに公開されている調査結果も参考になるかと思います。この調査結果によると、特許権で3~5%、商標権で2~3%、著作権だと5~10%、技術ノウハウで3~5%というのがおおよその範囲のようです。

知的財産の価値評価を踏まえた特許等の活用の在り方に関する調査研究報告書 ~知的財産(資産)価値及びロイヤルティ料率に関する実態把握~(METI/経済産業省)