Ns spirit 投資学・経営学研究室

投資・経営の基礎を網羅した「投資学・経営学研究室」のブログ版です。ビジネスパーソンに必須となる基礎知識・基礎スキル、仕事やキャリアに関する情報を中心に発信していきます。

マルチブランド戦略とは 同一企業が複数のブランドを展開するブランド戦略

マルチブランド戦略とは

ひとつの会社が、関連のない異なるブランドを持っているときにマルチブランドと呼びます。マルチブランドの目的は、会社の市場シェア全体を拡大することです。

多様な市場セグメンテーションのニーズを単一ブランドで満たすことはほぼ不可能なため、マルチブランド戦略では複数のブランドを用意して、顧客にそれぞれ軸の異なる価値を提供することになります。マルチブランドはB2BよりもB2Cでよく採用される戦略です。

さらに、組織の目標を徹底的に分析し理解することは、マルチブランド戦略を実行しながら、正確な選択を行うために不可欠です

 

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マルチブランド戦略のメリット

マルチブランドを採用することで、販売ポテンシャルの拡大を期待することができます。例えば、ひとつの会社がより多くの販売スペースをとれる可能性があります。言い換えると、競合他社の販売スペースを少なくすることができるわけです。また、さまざまなブランドを試してみたいブランドスイッチャーに対しても多くのブランドを提供することができます。

 

組織内からの観点でみると、マネージャー間の競争を通じてそれぞれのブランドの成長を促すことができます。また、他ブランドで成功したノウハウを活用して、第2ブランドを大きな投資なしに育てることも可能です。


マルチブランディング戦略の短所/リスク
ひとつめはブランド間の食い違いや重複しているセグメントに起因する混乱です。こうしたことは顧客の混乱を招き、ブランドの切り替えにつながってしまいます。また、顧客に対して顧客に寄り添ったブランド戦略ではなく、利益重視だと見透かされてしまう可能性があることもデメリットとしてあげられます。

 

こうしたことはマルチブランドの管理・運営の不備から引き起こされてしまいます。

マルチブランド戦略の例
代表例としてアメリカの消費財メーカー、プロクター&ギャンブル(P&G)があります。P&Gは23種類の製品ブランドを販売しています。例えば、タイド、パンパース、ジレット、エース、ヘッド&ショルダーなどです。

 

アイスクリームと多国籍消費財会社の最大手メーカーであるユニリーバ(Unilever)も世界的なブランドも数多く生産しています。例えば、パーシル、アックス、レクソナ、サンシルク、ドブ、リプトンなどです。

 

これらは同一の会社名を冠して、複数の製品ブランドを持っているパターンですが、消費者に対して会社名をわからない、またはわかりにくいようにして、複数のブランドを展開しているケースもあります。

 

飲食業だと、日本レストランシステムが有名です。洋麺屋 五右衛門、星乃珈琲店、卵と私、銀座咖喱堂、牛たん焼き 仙台辺見など、多数の飲食店ブランドを傘下に持っています。飲食店は飽きによる顧客離れがあるため、同じ会社の中で店舗のブランドスイッチをして新たな顧客層を獲得したり、同一エリアで異なるブランド店舗間で食材や従業員の融通したりすることも可能になります。

 

ホテル業での代表例としてマリオットがあります。会社名のマリオットホテルをはじめ、リッツカールトン、シェラトン、ウェスティン、ルネッサンス等の多くのホテルブランドがあります。

グロービスMBAマーケティング[改訂3版]

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