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【徹底解説】オプション取引とは 特徴・リスク・売買の種類・特有の概念

 

この記事では、オプション取引について詳細解説していきます。

 

 

オプション取引とは

オプション取引とは、証券売買のオプションすなわち権利を取引するものです。

通常、証券の現物取引では、100万円の証券を購入する場合には、100万円を支払ってその対価として、証券を入手します。

オプション取引の場合、現物の取引とは違い100万円で購入する権利を購入します。その場合のオプションの価格は現物の価格によって異なりますが、現物資産の価格よりは随分安くなります。


オプション取引では、この100万円で購入する権利を取得する場合の100万円を権利行使価格、そのときの現物価格を原資産価格といいます。さらにオプション取引には、権利行使の満期が必ず設定されていて、この満期のことを限月(げんげつ)といいます。通常は月の数字を付けて3月限(がつぎり)とか7月限といった呼び方をします。


オプション取引は、同じように権利の売買をするeワラントと似ています。しかし、オプション取引では、eワラントとは異なり、売買の組み合わせによって実に多彩な戦略を組み立てることができます。

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オプション取引の売買種類

オプション取引の基本的な売買方法は4つあります。
コールオプションの買い、コールオプションの売り、プットオプションの買い、プットオプションの売りの4つです。

オプションには満期がありますが、必ずしも満期まで保有している必要はなく、満期前に市場で売買することもできます。


コールオプション

コールオプションとは、買う権利のことです。
例えば、12月限の権利行使価格15000円のコールオプションというと、12月が満期で、原資産を15000円で買う権利ということになります。

例えばこのオプションを買った場合、満期のときに原資産の価格が15000円を超えていれば利益となります。


プットオプション

プットオプションとは、売る権利のことです。
例えば、12月限の権利行使価格15000円のプットオプションというと、12月が満期で、原資産を15000円で売る権利ということになります。

例えばこのオプションを買った場合、満期のときに原資産の価格が15000円を下回っていれば利益となります。


オプションの売り、買い

コールオプションとプットオプションにはそれぞれ買いから入ることと、売りから入ることができます。通常買いのことをロングといい、その買い建て状態のことをロングポジションといいます。反対に売りのことをショートといい、その売り建てのことをショートポジションといいます。

4つの基本売買

4つの基本売買が満期日を迎えた場合、それぞれ次のよう状態で利益を得ることができます。

コールオプションの買い・・・原資産価格が権利行使価格を上回った場合
コールオプションの売り・・・原資産価格が権利行使価格を上回らなかった場合
プットオプションの買い・・・原資産価格が権利行使価格を下回った場合
プットオプションの売り・・・原資産価格が権利行使価格を下回らなかった場合

オプション取引では、売りから入る方が利益を得る確率が高いそうです。(一説によると市場のオプションの8割は行使されないそうです。これは、売り方の8割が利益を得ていることを示します。)

 

オプション取引のメリット

オプション取引には大きく3つのメリットがあります。

 

メリット1. レバレッジが効かせられる(買いの場合)

オプション取引では、買いの場合、現物資産の取引に比べ大きなレバレッジ効果を得ることができます。日経平均225オプションの場合を考えます。

例えば、11月始め時点での日経平均が14000円だとします。日経平均に連動するETFを買った場合と12月限で権利行使価格14500円のコールオプションを140円で買った場合とを考えます。

日経225オプションでは通常1単位1000枚でやりとりするので、1単位分(14万円分)を購入したこととします。ETFの場合は100枚分、つまり14万円分買ったとします。この場合、両者の投資額は同じになります。

12月の満期日に原資産(日経平均)の価格が14800円だったとします。このときの利益は次のようになります。

ETFの場合 : (14800円-14000円)×100 =8万円
オプションの場合 : (14800円-14500円)×1000 -14万円 = 16万円

となります。さらにリスクにさらしたお金から投資効率を考えると次のようになります。

ETFの場合 : 8万円/14万円 = 57%
オプションの場合 : 16万円/14万円 = 114%

このように、オプション取引では原資産の取引と比べて大きなレバレッジ効果を得ることができます。

 

メリット2. 値幅制限が無いため利益が大きく取れる場合がある(買いの場合)

オプションには値幅制限がないので、買いの場合大きな利益を得ることができます。特に満期日に近いオプションは相場が思惑の方向に大きく変動すると、急激に価値が高騰します。その場合、数日にして価格が100倍なんてこともあります。

 

メリット3. 時間的価値の減少によって利益が得られる(売りの場合)

原資産価格から遠い権利行使価格のオプションは満期に近づくにつれて価値が減少していきます。なぜなら、権利が行使される可能性が低くくなっていくためです。

したがって、売りから入っているとオプションの価格はどんどん時間的価値を減少していき、満期日に近くなったオプションほどそれが加速していきます。

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オプション取引のリスク

メリットの大きいオプション取引ですが、そのメリットとは表裏一体のリスクがあります。レバレッジが大きいことや、値幅制限がないことは売りから入っていた場合に大きな損失の原因になります。また、オプションの買いの場合、時間的価値の減少により、満期日を待たずしてほとんど無価値になってしまうことが考えられます。

また、当然のことながら原資産の価格変動リスクもオプションのリスクとして挙げられます。

 

オプション取引特有の概念

オプション取引にはその価格を構成する特有の概念があります。その中でもタイム・ディケイとボラティリティについて解説します。


概念1. タイム・ディケイ

オプションには本質的価値と時間価値があります。

例えば、イン・ザ・マネーの場合、原資産の価格が14000円で13500円のコールオプションの価格が600円だとすると、14000円-13500円=500円が本質的価値で残りの100円が時間価値になります。

また、アウト・オブ・ザ・マネーの場合、本質的価値はゼロでオプションの価格は時間価値のみで成り立っています。

タイム・ディケイとは、この時間価値の減少のことをいいます。

単純に考えて、12月現在の原資産価格が15000円で緩やかな上昇相場のとき、権利行使価格が同じコールの16000円でも1月限と3月限とでは、その到達可能性が3月限の方が高いと考えられるので、3月限の方がオプション価格は高くなります。

そして、市場が満期日に近いオプションが行使される可能性が限りなくゼロに近づいたと判断した場合、そのオプションの価格もほぼ無価値になります。

このタイム・ディケイという概念は非常に重要です。先の例で1月限16000円のコールを買ったとます。原資産価格が思惑どおり急激に上昇して、12月の末に15500円になったとします。ところが、市場が満期日までに16000円までは到達しないと見方をしている場合このオプションの価格は低下することがあります。

一方、3月限16000円のコールの場合、12月末の時点で売却すれば余程のことが無い限り利益になるでしょう。

このように、オプションにはタイム・ディケイというものがあるので、オプションの買いの場合、自分の思惑通りに相場が動いても利益が出ない可能性があるので注意が必要です。 

 

概念2. ボラティリティ

ボラティリティとは、原資産の価格の変動率を表す指標のことです。ボラティリティが大きいと言った場合、価格の変動率が高いことを意味します。ボラティリティには2種類あります。ひとつは、ヒストリカルボラティリティ、もうひとつはインプライドボラティリティです。

 

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ヒストリカルボラティリティ

ヒストリカル・ボラティリティとは、過去の価格変動に基づいて算出されたボラティリティです。ヒストリカルボラティリティは、観察する期間の資産価格の変化率の標準偏差を算出し、それを年率に修正して求められます。


インプライドボラティリティ

インプライド・ボラティリティとは、マーケットの参加者が今後の相場変動の激しさ、範囲をどのように考えているかという観点から算出されたボラティリティです。

 

インプライドボラティリティは、現実のオプション市場でついた価格から逆算して求められます。オプションの価格は、ブラックショールズ式から、「リスクフリーレート」、「原資産の権利行使価格」、「現在の原資産価格」、「権利行使までの期間」、そして「ボラティリティ」の5つの変数から算出されます。

 

オプションの取引価格は市場で形成されていて、ボラティリティ以外のほかの4つの変数は既知なので、ブラックショールズ式からボラティリティを逆算することができるわけです。

2つのボラティリティは、極端に乖離することはありませんが、必ずしも一致はしません。


インプライドボラティリティが未知の資産(オプションの市場価格が形成されていない資産)の場合、その資産のヒストリカルボラティリティを求めるという方法と、似たような資産のインプライドボラティリティを求める方法という2通りのアプローチからインプライドボラティリティを類推します。

 

オプション取引の用語・売買戦略

www.nsspirt-cashf2.com

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オプション取引をもっと知りたい方は

世界一やさしい 日経225オプション取引の教科書 1年生

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カプランのオプション売買戦略

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