ロジカルシンキング

【5分でわかる】演繹法・帰納法とは【わかりやすく解説】

 

ロジカルシンキングを習得するためには、基礎的な論理構築の方法を習得することが不可欠ですが、この基礎的な論理構築法には大きく2つあります。

「演繹法」と「帰納法」です。

この2つの論理構築法だけでも確実に使いこなせるようになると、論理構築する力を大幅に高めることができます。

この記事では、その2つの論理構築法、「演繹法」と「帰納法」をそれぞれ紹介していきます。

 

演繹法:一般論と観察事項から結論を導く論法

演繹法とは、一般論やルールに観察事項を加えて、必然的な結論を導く思考方法のことです。三段論法とも言われます。演繹法には次のようなものがあります。

ルール : 「このチームには男しか入れない。]
観察事項 : 「Aさんはこのチームのメンバーだ。」
結論 : 「Aさんは男である。」

ルール : 「この事務所で働いてるのはAさんとBさんである。」
観察事項 : 「一人帰って、事務所にはあと一人しかいない。」
観察事項 : 「事務所にいるのはAさんだ。」
結論 : 「帰ったのはBさんだ。」

 

演繹法を用いる際の注意点

演繹法を用いる際に陥りがちな罠がいくつかあります。そのため、自分の思考が罠に陥っていないか、他人の思考が罠に陥っているんじゃないか、という観点で結論を疑ってみることが必要です。

間違った情報を元に論理展開してしまう

例えば、次のような事例です。

ルール : 「顧客へのサービスが豊富なら大きな利益が得られる」
実施事項 : 「コストをかけて、顧客へのサービスを充実させた]
結論 : 「自社の利益は増加するだろう。」

この場合、顧客へのサービスを豊富にさせるためにコストをかければ、利益減につながる可能性があります。サービスを簡素化して利益を出している会社があることを忘れてはいけません。

先入観を元に論理展開してしまう

では、次のような場合はどうでしょうか。

ルール : 「外国人はよく犯罪を犯す。」
観察事項 : 「最近、近くに多くの外国人が引っ越してきた。」
結論 : 「このあたりも治安が悪くなるだろう。」

この場合、「外国人=犯罪をする可能性が高い」という先入観を元に結論を導いています。

しかし、この先入観は必ずしも一般論といえるものではないでしょう。先入観に基づいて結論を出すと、大きな過ちを犯す場合があるので注意が必要です。

先入観は、マスコミなどによって、自然に植えつけられている場合があります(最近の女子高生は・・・のような報道からきている先入観など)。

変化したルールを元に論理展開してしまう

演繹法の前提となるルールは、時代の流れや置かれている環境によって変わる可能性があります。例えば、携帯電話やネット有無、高度成長時代と市場成熟時代ではルールが全く異なってきます。

過去の成功体験に基づいて一定のルールが頭の中に構築されてしまっている場合などは、特に注意が必要です。

前提が隠れたままで論理展開してしまう

「今日は雨の予報だ。バイクはやめて、車で出かけよう。」

こう言った場合、大抵の人は納得します。

しかし、雨が降ってもバイクで出かければよいというふうに思う人もいるかもしれません。

この場合は、例えば次のような前提が隠されていると考えられます。

「今日は雨の予報だ。」
「私はバイク用の雨具を持っていない。」
「バイクで出かけるとズブ濡れになりそうだ。」

 

「バイクで出かけるとズブ濡れになりそうだ。」
「私は雨に濡れずに出かけたい。」
「雨に濡れない方法で出かけるべき。」

 

「雨に濡れない方法で出かけるべき。」
「私は車を持っている。」
「車で出かけよう。」

このように論理構成上必要な前提が隠れていると、後で大きな誤解を生んでしまうケースがあります。

自分が物事を人に伝えたい場合は、出来る限り前提を省略しないようにすることが必要です。

また、他者が前提を省略して話しきた場合は、その人がどんな前提で言っているのか確認する必要があります。

ちなみに、テレビの討論や新聞の社説を読んでいて、文章がわかりにくいと感じるとか、何となく納得できないとか感じる場合、前提が省略されている可能性があります。

 

演繹法の図解方法

演繹法の論法は、ルールと観察事項がどのような関係になっているかを図式化することができます。

図式化することで、論理の妥当性を確認できるようになります。

演繹法の例

 

帰納法:複数の観察事項から結論を導く論法

帰納法とは、いくつか観察される事項から一般論を導く思考方法のことです。帰納法には例えば次のようなものがあります。

観察事項1・・・「A市場は伸びている」
観察事項2・・・「A市場の競合は少ない」
観察事項3・・・「A市場では自社の強みが生かせる」
結論・・・「A市場に参入しよう」

帰納法は、演繹法と違い自動的に結論が導かれることはないので、主張が弱すぎないように、かつ論理が飛躍しないように想像を働かせる必要があります。

上の例でだと、以下のように、いくつかの結論が考えられましたが、この3つの観察事項から言える範囲として妥当な結論として、「A市場に参入しよう」を選択しています。

弱い結論:「A市場は魅力的だ」

強い結論:「A市場に参入すれば、自社は10年安泰だ」

妥当に見える結論:「A市場に参入しよう」

 

帰納法を用いる際の注意点

演繹法と同じく、帰納法を用いる際にもいくつか罠があります。

 

間違った情報を元に論理展開をしてしまう

これは演繹法の場合と同じで、観察事項が間違っているため、結論も間違ってしまうという状況です。

「愛知県は海に面している。」
「岐阜県は海に面している。」←間違った情報
「三重県は海に面している。」
→「愛知、岐阜、三重の東海三県は全て海に面している」←間違った結論

この場合、岐阜県は海に面していないのに、海に面しているという誤った情報から結論が出されているので、結論自体も誤ったものになっています。

 

不適切なサンプリング数で論理展開してしまう

これは、観察事項となる事柄のサンプリング数に問題があって、正しい結論を導き出せていない状況です。

「彼の友人のF君は広島県民だ。」
「彼の友人のG君は広島県民だ。」
「彼の友人のH君は広島県民だ。」
→「彼の友人には広島県民が多い。」

「彼の友人」が5人くらいなら妥当な結論かもしれませんが、彼の友人が50人くらいいる場合は、サンプリング数が少なすぎて一般的に言える結論ではないでしょう。

後者の場合(友人50人)の場合、上の情報から言えることは、「彼の友人には広島県民が3人は以上いる」ということぐらいでしょう。

 

帰納法の図解方法

演繹法と同じように帰納法も図式化することで、論理の妥当性を測ることができます。

帰納法の例

 

まとめ

ここで解説した演繹法と帰納法を使いこなせるようになるだけで、論理思考力はグッと高まります。

以下のページで紹介するピラミッドストラクチャーの基礎にもなる大事な概念なので、様々な事例で使えるように訓練していきましょう。

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セーシン
元サラリーリーマン管理職。新規事業、海外駐在などを経験。現在は独立して会社経営。サラリーマン時代に15年の副業歴。 ツイッターアカウントはこちら

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