キャリアに関する記事

「給料は業界によって決まる」ことを考察してみた

 

給料に関してよくある誤解として、次のようなものがあります。

「給料が高い仕事は大変に違いない」

「給料は高くても、すぐにクビになるのではないか」

「寝る間もないほど働かないと、高給取りにはなれない」

これらは全て間違いです。

もちろん、寝る間も惜しんで働いて高い給料をもらっている人もいますが、高い給料だから必ずそうなるわけでもありません。もの凄く忙しくても年収300万円という事は実際にあります。しかし、多くの人は無意識のうちに高い給料を貰う人はハードワーカーであって欲しいと思っているようです。

では給料は何で決まるのか?

答えはタイトルに書いているとおりですが、これについてもう少し解説していきます。

 

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給料は業界で決まる

給料というのは相場で決まります。この相場というのは個人のスキル・能力・人脈などを含めて総合力でその人の市場相場が形成されるのです。しかし、多くのケースでは、このスキル・能力以上に給料を決定づけてしまう要素があります。

それが業界です。

つまり、給料の高い業界と低い業界があるのです。事実ツイッター上でも、少し調べてみると業界と給料に関連するつぶやきをいくつか見つけることができます。

 

業界ごとの給料の決まり方

なぜ、業界によって給料が決まってしまうのでしょうか。これは給料、つまり会社にとっての人件費がどのように決まるのかということを考えるとわかってきます。

人件費というのは、企業が出したスループットの残りから支払われます。製造に従事している人であれば製造原価として、それ以外の人であれば販管費として人件費が支払われます。

スループットの解説記事はこちら

スループット会計とは スループットの増大が企業に利益をもたらす以前の記事でも書いたように、固定費や間接費用はその配賦方法によって事業部門や製品の収益性の見え方が変わってくるという問題があります。そう...

 

つまり、ざっくり言うと業界ごとの給料は、以下の式で表現できるのです。

業界の給料 = 業界全体のスループット / 業界で働いている人数

では、このスループットは何によって生まれているか。多少の語弊はあるかもしれませんが、スループットの大きさは次の式で表されるでしょう。

業界のスループットの大きさ = 業界が解決できる困り事の大きさ × 困り事を解決してあげた人数

したがって、上の式と合わせると、給料は以下のようになります。

業界の給料 = (業界が解決できる困り事の大きさ × 困り事を解決してあげた人数) / 業界で働いている人の数

ここでの分子は綺麗な言葉を使っていますが、もう少し品のない言い方をすると金が動く業界という言い方もできますし、需要(分子)と供給(分母)という言い方もできます。

 

給料の高い業界と低い業界の違い

上記の式から給料の高い業界と低い業界の違いが見えてきます。

給料の高い業界

給料の高い業界というのは、以下の全部またはいずれかになります。

  • より大きな困り事を解決できる
  • より多くの人の困り事を解決できる
  • 少ない人数で困り事を解決できる

例えば、給料が高いことで有名な医療業界や投資銀行というのは、上記に当てはまります。

医療業界の解決できる悩みは、健康という人間の最大の関心事といってもよい悩みを広い範囲に渡って解決できます。その中で従事者が他業界と同じくらいであれば、当然給料は高いわけです。

一方で投資銀行はどうでしょうか。投資銀行は、企業買収という物凄く大きな悩みを解決できます。しかし、従事している人はとても少ないので、もらえる給料が高くなります

給料の低い業界

給料の低い業界というのは、先ほどの逆になります。

  • 解決できる困り事が浅い
  • 解決してあげられる人数が少ない
  • 解決するのに多くの人数が必要

上のツイッターでも言及されていた保育士を例に見てみましょう。保育士の方は、育児という比較的大きな悩みを解決できますが、1人の人で解決してあげられるのは数人から多くて10人程度です。

アパレルや旅行業界はどうでしょう。1人の解決できる悩みが(健康などに比べると)そこまで大きくなく、解決してあげられる人数も末端の従業員だとせいぜい目の前のお客さんくらいなのです。

したがって、大変残念ではありますが、給料は低くなってしまうということです。

 

給料のメカニズムは昔から不変

上記のメカニズムは、おそらく昔から不変です。

例えば、産業革命により機械化をいち早く進めたプレーヤーは、より少ない人でより多くの人の悩みを解決することに寄与できたため、従事していた人たちは、当時高い給料を得ることができていたでしょう。

また、インターネットの登場により価値の伝達チャネルが増えましたが、それをうまく使ってより少ない人でより多くの人の悩み解決に寄与できた人たちは、やはり多くの給料(対価と言い換えてもよいですが)を得ることができたでしょう。

 

給料を上げる方法

上記のようなメカニズムで給料が決まってくるのであれば、給料の高い業界を狙うのが最も手っ取り早く給料を上げられるということになるわけです。

決してハードに働くことで解決はできないのです。それが冒頭のツイートにもつながります。

私は、働くことの意義は必ずしも給料だけではないと思っていますが、給料が大事だという気持ちもわかりますし、長いキャリアの中で給料を追い求める時期があってもよいとも思います。

そういう方は、給料の高い業界を狙うのがよいのでしょう。

 

業界を変えるなら転職

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まとめ

あくまでこの記事は、給料が決まるメカニズムの考察をしたに過ぎません。したがって、給料の高い業界が良いとか、給料の安い業界はダメとか論じるつもりは毛頭ありません。

しかし、良い悪いと関係なく現実問題としてそのようになってしまっていると認識することは大事だと思います。

今は給料の高い業界であっても構造変化によって変わっていく可能性もありますが、それは上記の式の分母と分子の関係が変化したというだけであって、式自体は今後も普遍的に適用できるものではあるのでしょう。

より多くの報酬を目指したい方は、参考にしてみてください。

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