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嵐の活動休止はミッドライフクライシス(中年の危機)への対処の見本だった

 

先日、嵐が2020年末をもって活動休止することが発表されて大きな話題となりました。

 

嵐は1999年にデビューで、デビューから約20年経過しています。デビュー当時のメンバーの年齢と、現在(2019年2月時点)の年齢は以下のとおりです。

メンバー(敬称略) 年齢(デビュー当時 ⇒ 2019年2月時点)
大野智 18歳 ⇒ 38歳
櫻井翔 17歳 ⇒ 37歳
相葉雅紀 16歳 ⇒ 36歳
二宮和也 16歳 ⇒ 35歳
松本潤 16歳 ⇒ 35歳

 

デビュー当時のことを知らないであろう10代や20代前半から、デビュー当時から応援しているという30代、40代、50代のファンまで、そのファン層は幅広く分布しています。

 

さらに、今回の発表をきっかけに知ったのは、女性だけでなく男性のファンも一定数いるということです。実際、私の知り合いでも今回の活動休止騒動をきっかけにファンクラブ入りして、抽選のコンサートチケットに申し込んだそうです。

確かに嵐のメンバーは全員嫌味なく爽やかなメンバーばかりなので、女性だけでなく男性にも人気があるのも理解ができます。テレビをあまり見ない私ですが、嵐が出ている番組はどれも好感の持てるものばかりだったという記憶が残っています。

 

さて、そんな嵐が活動休止になったということですが、その背景として「ミッドライフ・クライシス(中年の危機)」の問題があるよう見えました。

しかし、嵐はとても冷静かつ適切にこの問題への対処をしたのではないかと思っています。この嵐がとった行動は、ミッドライフ・クライシスを迎える人達に参考になるのではないでしょうか。

 

ミッドライフ・クライシス(中年の危機)とは

ミッドライフ・クライシスとは、中高年が陥る不安障害のことです。

ちょうど40代前後に差し掛かると、身体的な能力の衰え、自身の親や子などを取り巻く家庭環境の変化、職場での役割の変化など、大きな変化を伴います。ときにそれが同時にやってくるときもあります。

 

そして、そのような変化を伴ったときに、以下のような行動が見られるそうです。

  1. ジムに通い始め、体を鍛えまくる。
  2. アンチエイジングに目覚める。
  3. 高いスポーツカーなど相談無しに買う。
  4. 今までとは違う業界、違う職種への転職。
  5. 起業、独立。
  6. 海外移住を考える。
  7. 配偶者に対してイライラが止まらない。
  8. 今まで価値があると思っていたものが無価値に思える。
  9. SNSを始める。

引用元:https://40life.lucido.jp/article-131/

 

症状がひどい人だと、もっと過激な行動を起こす人や、女性関係のトラブルにもつながる行動をしてしまう人もいるそうです。

 

同じく上記サイトからの引用ですが、有名俳優のミッドライフ・クライシスについても言及されています。

俳優のキアヌ・リーブスは、40歳から数年間このミッドライフ・クライシスに襲われ、「自分がどこにいるのか、どこから来たのか、何をしているのかさえ解らずにずっと苦しかった。」

 

これは40代の私にとってはとても実感としてわかる話なのです。

 

なぜなら、私もミッドライフ・クライシスの例外なく、上記9つのうち4つを経験しているからです。

 

1.ジムに通い始め、体を鍛えまくる。

30代後半からジム通いを始めて約4年になります。体力を維持したいというのが一番の理由です。

 

4.今までとは違う業界、違う職種への転職。

40代で大企業の管理職をやめてスタートアップに転職してしまいました。

 

8.今まで価値があると思っていたものが無価値に思える。

大企業で出世することも考えていましたが、急速に価値を感じなくなってしまいました。あわせて、物欲もほとんど無くなってしまいました。(元々物欲は少ない方ではありましたが)

 

9.SNSを始める。

ホームページ運営は14年間やっていましたが、ツイッターでの発信は40代になってから始めました。

 

このように書き出して振り返ってみると、40代前後というのは盲目的に突っ走ってきた30代中盤までとは異なり、「引かれたレールに乗って走り続けるのではなく、今までとは違う自分を表現してみたい」ということを感じる時期なのでしょう。

 

嵐のミッドライフ・クライシス

公式発表ではリーダーである大野さんが自分の人生でやりたいことを追求していきたいということが活動休止を決めた発端だったということでした。

そこで、改めてメンバーの年齢を見てみると、メンバー最年長の大野さんは38歳です。まさにミッドライフ・クライシスに陥ってもおかしくない年齢なのです。

 

20年間にも渡って嵐を演じ続けてきたことに加えて、このまま40代、50代と歳を重ねていったときに、ずっとファンから支えてもらえる嵐であり続けられるのかという懸念を考えると、どこかで区切りを作って一旦休止したいという感情は、とても自然なものだと感じています。

 

サラリーマンに置き換えると、20年間ずっと自分の個の感情よりも組織や関係者の意向を優先して職務を全うしてきた状態です。そんな中で、あと10年、20年同じように頑張ろうと思えるかと考えると、少しは自分で思っていたことにトライしてみたいと思っても不思議ではないのでしょう。

嵐のメンバーにとって、ファン・関係者の期待に答え続けるというのは、ある種「引かれたレール」の上を走ることに他ならないからです。

 

しかし、レールの上を走り続けると、やがて期待に添えなくなる時期が来るかもしれないというジレンマ、ミッドライフ・クライシスによる自己実現欲求の高まり、自己実現欲求を抑圧することで起こるかもしれない極端な行動の可能性など総合的に考えると、私の目には今回の活動休止はベストなタイミングに見えました。

 

ミッドライフ・クライシスへの対処のお手本

記者会見では、メンバー間でこの問題について何度も議論したという話がありました。

 

細かい内容は置いておいて、私なりに会見を解釈すると以下のようになりました。

私なりの要約

ミッドライフ・クライシスという一歩間違えると極端な行動に走る可能性を秘めた心理状態に対して、メンバー全員が冷静に自己に向き合って議論した。議論の結果、ファンや芸能関係者に納得を得られる幕の下ろし方を見出して、その結果を自分たちの言葉でファンに向けて説明した。

 

先にも述べたように、ミッドライフ・クライシスというのはある種の行き場のない心理的な不安で、対処法を間違えるとトラブルを起こす元になってしまうものです。

しかし、そんな心理状態から逃げることなく向き合って、自らの力で答えを導き出したところは対処へのお手本とも言えるものだったと感じています。

 

いきなり活動休止とせずに2年間という少し長めのゴールを設定することで、ファンとメンバー自身双方が納得しやすい形を落とし所にしたというのも見事でした。

 

こういうことができる大人なグループだからこそ、長年に渡って老若男女のファンに支えられてきたとも考えられます。

 

嵐の対処法からの学び

嵐の今回の対処から、ミッドライフ・クライシスに対する対処法として、私なりに学んだことは次のとおりです。

  1. 自分の心理状態に冷静に向き合う
  2. 信頼できる仲間に自分の心理状態を隠さずに伝えて相談する
  3. いきなり極端な行動に走らずに軟着陸できる落とし所(2年間という猶予期間)を見い出す
  4. 関係者と事前に根回しする
  5. ファン・関係者に丁寧に説明して理解を得る

 

ミッドライフ・クライシスかもしれないという自覚を持っている40歳前後の方にとっては、今回の嵐の立ち振舞いはとても参考になるものだと思います。

くれぐれも、自分を見失って極端な行動に走ることだけはないように気をつけましょう。

 

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