お金や投資のことを勉強したことある人なら、一度は読んだことがある思うのが「金持ち父さん貧乏父さん」でしょう。これは1997年に発刊されて、世界中でベストセラーとなりました。
著者はロバート・キヨサキという日系4世でハワイ出身の実業家です。
私がこの本を初めて読んだのは2002年でした。当時アルバイトをしていた店の店長から頂きました。
私は、この本で最も重要なコンセプトは2つあると思っています。
- 負債ではなく資産にお金を使う
- キャッシュフロー・クワドラントを考える
初めて読んだときは、正直これらの意味を十分理解できていませんでした。しかし、社会人として様々なビジネス経験を積むに従って、この本の内容を少しずつ理解できるようになってきました。
そして、最近になってキャッシュフロー・クワドラントの概念がようやく腹に落ちるようになってきたのです。
そこで、この記事では2つの提言を簡単に解説しながら、私が最近理解できてきた解釈を加えていこうと思います。
提言1:負債ではなく資産にお金を使う
貸借対照表において、資産・負債というのは、それぞれお金の使いみちと、お金の調達方法(負債なので他人の資本によるお金)を示します。(詳細は以下のリンク先をご覧ください)

したがって、不動産を買っても、車を買っても、それらはすべて資産計上されて、減価償却費として毎年一定額が落とされて費用計上される形になります。

会計ルール上の資産は、キヨサキ氏の考える負債の場合もある
ロバート・キヨサキ氏の定義は異なります。
お金を払って購入したときに、それがお金を生み出すものなら資産、お金を生み出さずにむしろ消費してしまうものなら負債だと定義付けたのです。
車が一番わかりやすい例です。車を購入すると、会計ルール上は貸借対照表の資産として計上されます。
しかし、自家用車を買うと、保険代、駐車場代、ガソリン代、メンテナンス代など様々な費用を使うようになります。もし、この車が費用を超えるキャッシュを生み出さないのだとすると、キヨサキ氏の定義では車は負債と位置付けられるのです。
給与をもらって負債にお金を使うとラットレースになる
多くの人が、従業員として給与をもらいながら負債にお金を使い、負債が生み出す費用のためにまた働くというサイクルを繰り返しているとキヨサキ氏は説いています。
それを氏は「ラットレース」と呼んでいます。
もし、お金持ちになろうとするのであれば、このラットレースを抜け出す必要があるというわけです。
提言2:キャッシュフロー・クワドラントを考える
キャッシュフロー・クワドラントとは、キヨサキ氏が提唱した概念で、クワドラント(4等分)が意味する通り、職業を大きく4つのタイプに分けたものです。
4つの職業とは、以下のとおりです。
- 従業員
- 自営業
- ビジネスオーナー
- 投資家

キヨサキ氏は、もし金持ちになりたいのであれば、ビジネスオーナーか投資家になれと言っています。
なぜなら、ビジネスや投資というのは、全てお金を生むためにお金を使う人達だからです。つまり自分たちのお金を資産に変えている人達なのです。しかも、その金額は労働時間とは比例しないというのがポイントです。
一方で、従業員や自営業は、自分の労働時間を提供してお金を生み出している人達なので、金持ちになるには限界がある。それがラットレースを回っている状態だとしています。
ラットレースから抜け出す方法
もし、今ラットレースを回っているとして、そこから抜け出すにはどうするとよいのか。
それはEやSのクワドラントにいるときに、時間を使って生み出したお金を少しずつ資産にまわしていくことだとしています。

例えば、サラリーマン(E)として稼いでお金を少しずつ、ビジネスや投資に投入していくというのが一つの考え方です。例としては、以下のものがあります。
- 不動産(I)
- 株式投資などの金融商品(I)
- 起業(B)
最初に目指すべきなのはビジネスオーナー
従業員(E)と自営業(S)は労働集約的な仕事がベースとなっているので、コスパが悪いのは間違いないでしょう。
では、ビジネスオーナー(B)、投資家(I)のどちらを目指すべきかです。
もし、数億円、数十億円という巨額のお金を持っているのであれば、投資家(I)というのはコスパのよいクワドラントだと思います。
ひとつ、彼らは相対的に利回りの低い公開案件(東証などで取引されている株式など)ではなく、利回りの期待値が高い非公開案件(ベンチャーへの投資など)への投資機会を得られるからです。
ベンチャーの投資案件などは、1社でもIPO(株式公開)や、M&A(他社に企業買収される)ができると、非常に大きな額のキャッシュを手に入れることができます。
もうひとつ、2億円から3億円程度を持っていれば、仮に利回り2~3%程度(利子が毎年400~900万円程度)で回しても、元々母数が大きいので、生活できる水準の収入を獲得し続けることができます。
しかし、サラリーマンが稼いだお金のレベルで投資家になっても、当たり外れの大きいベンチャー案件には、投資しにくいですし、小さな利回りでは小遣いにはなっても、生活できるレベルにはなりません。
そうなると、サラリーマンがいきなり投資家を目指すのはコスパがあまりよいとは言えず、まず最初に目指すべきなのはビジネスオーナーとなるでしょう。
ビジネスオーナーとして、まとまったお金を手に入れられれば、投資家として大きな投資ができるようになっていきます。
目指すべきビジネスオーナーのタイプ
ビジネスオーナーには、様々な種類がいます。
例えば、ブログでお金を稼いで起業するのもある種のビジネスオーナーでしょう。
ブログを立ち上げてお金を稼ぐのは素晴らしいことですし、それだけでもラットレースから抜け出すための第一歩を歩んでいると言えます。
このあたりは、以下、サラリーマンにおすすめの副業でも記載しています。

しかし、最近になって私が思っていることが、投資家(I)からお金を出してもらえるビジネスのオーナーになる方が、もっとコスパが高いのではないかということです。
つまり、ベンチャー企業を立ち上げる「起業家」です。
投資家からお金を出してもらえるようなビジネスを立ち上げれば、その拡大ポテンシャルは大きくなります。
ネットビジネスのような元手のかからない副業で、年商1億円を超えて稼ぐ凄い人達はたくさんいますが、投資家が出資をするビジネスだとその年商は10億円、100億円規模を狙うことができるようになります。
もちろん、元手のかからない事業に比べると、利益率が低くなる傾向はあるものの、成長産業であれば、何十億円で売却することもできます。
そうなると仮に株式の持ち分が半分程度だとしても10億円、20億円程度のキャッシュを手に入れることができるわけです。
お金以上に大事なのは時間
お金をキヨサキ氏の定義する負債に使い続ける人達はラットレースを抜け出せないわけですが、お金だけでなく、時間も負債より資産に使うという意識が大切です。
例えば、オンラインゲームをするのに時間を使っているとラットレースから抜け出すのは難しいです(ましてや課金しているとなおさらです)。これは負債に時間を使っている状況だからです。
一方で、お金を稼ぐブログを立ち上げるために時間を使うのはラットレースを抜け出す発想のひとつです。(難易度は高いですが、発想として悪くないです)
もちろん、友人・知人に会うというのも、単に愚痴の言い合いで終わらず、将来の自分の糧になるような内容であれば有効なお金の使い方でしょう。
しかし、この記事のタイトルで書いたコスパで考えると、究極にコスパの高い時間の使い方は、上に書いたように投資家からお金を引き出せるビジネスアイデアを磨くことに時間を使うことではないでしょうか。
もちろん、すぐにそのようなアイデアが出てくるわけではないので、サラリーマンや副業をしながら、並行してアイデアを考えていくのがよいのでしょう。
そして、アイデアを思いついたら、そのアイデアを実現するための時間に大きく配分することが重要なのでしょう。
まとめ
私は、これまで大手企業のサラリーマン、スタートアップへの転職を経験し、副業ではインターネットサイトを運営してきました。
大手企業には以下に書いたようによいところもたくさんあります。

しかし、上に書いたような仮説を持つようになったので、私自身が仮説を検証するために起業家として活動してみようと思うようになりました。
この仮説の検証結果が出るのは5年後、10年後、もしくはそれ以上先かもしれませんが、まずはそこにトライしてみようと思っています。
- 負債(お金を奪うもの)ではなく、資産(お金を生み出すもの)にお金を使う。
- キャッシュフロークワドラントの中で、ビジネスオーナーか投資家を狙う。
- 元手がないなら、まずは投資家ではなくビジネスオーナーを狙っていくべき。
- その中でもコスパが高いと考えるのは、投資家からお金をもらって運営するタイプのビジネス(私の仮説)。
- 時間も同じように負債ではなく、資産に使うべき。
金持ち父さん、貧乏父さんを読んだことない方はこちらから
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