仕事の効率化

【仕事の効率化に役立つ】マルチタスク排除とWIPボード活用

 

「仕事の要領がよくならない」

「毎日忙しいけど、仕事が前に進んでいないように感じる」

「仕事量が多い」

このような悩みを抱えるビジネスパーソンは多いと思います。

 

私は、自分の社会人の歴史が、仕事の効率化をどう高めるかを常に試行錯誤してきた歴史だといっても過言ではないくらい、仕事の効率化を常に考えて仕事をしてきました。

この記事では、そんな私がこれまで試してきた仕事効率化の手法の中で、効果の高かったものを紹介していきます。

この方法は、あのボーイング社でもTOC(制約理論)・CCPM(クリティカル・チェーン・マネジメント)とあわせて活用されていました。

一人でも活用できる手法ですが、チームを持つマネージャーになるとより効果を発揮できる方法です。

 

仕事の効率化は段取りで決まる

仕事の効率化は8割がた段取りで決まります。

例えば、家を出て東京駅から大阪駅に行くことを考えてみましょう。

もし、朝起きたなりの時間で家を出て、来た電車に行き当たりばったりで乗って、などとやっているといつ大阪駅に着くかわかりません。

大阪駅の到着目標時間が決まっているなら、そこから逆算して段取りを考えて、何時に起きて、何時に家を出るかを決めることでしょう。

もし、天候が悪い、電車が遅れている等のリスク要因が事前にわかっている場合には、それを踏まえて段取りを適宜修正するはずです。

しかし、実際の仕事では、目の前の業務に日々追われて、この肝心な段取りを忘れて仕事をしていることも多いのです。

そして、不測の事態が起こっても段取りを修正せずに力技で解決、結果として夜遅くまで働くということも起きてしまいます。

 

では、どのように仕事の段取りをするとよいのでしょうか。次から詳細を書いていきます。

 

段取り上手になるための考え方・ツール

私が試してきた中で、みなさんにもおすすめできる段取りの方法を紹介します。

 

優先順位をつける

まずは仕事の優先順位をつけましょう。

優先順位をラフに考える際には、以下のような重要度・緊急度のマトリックスを使います。

緊急度と重要度のマトリックスを使って優先順位をつけるというのは、比較的誰でもやっていることかもしれません。

しかし、これだけだと十分ではありません。なぜなら、このマトリックスだけだと大まかな管理はできても、どのタイミングでその仕事に着手するかまで判断できないからです。

 

マルチタスクを防ぐ

優先順位をつけた後やるべきことは、投入する仕事量のコントロールです。

これは製造工程をイメージしてもらうとわかりやすいと思います。

例えば、パンの製造工程では、一日で何個パンを作るか決められていることでしょう。無計画にできる個数だけ作るなどということはありえない状態です。

それに向けて材料を準備します。製造工程に材料を一気に流し込むと製造現場が混乱するので、適切な量を順番に流していきます。

実は、仕事においても、この適切な量をタイムリーに流すということが重要なのです。

 

例えば、以下のようなゲームを想像してみてください。

1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
A
B
C
D
E
F
G
H
I
J
K
L











ここにある文字、アルファベット、図形を全部書き終えることを仕事のゴールだとします。

 

ここで2つのやり方を考えます。

  1. 1、A、●、2、B、▲、3、C、■・・・と横に順番に書いていく
  2. 1、2、3、4、5・・・と数字を終えて、A、B、C、D、E・・・とアルファベットというように縦に順番に片付ける

どちらのやり方が早く仕事が完成するでしょうか?

 

これは実際にやってみるとわかりますが、横にやると、縦にやるのに比べて1.5倍から2倍くらいの時間がかかります。

これこそがマルチタスクの弊害を表しているのです。

つまり、仕事が複数ある場合、複数に一気に手をつけずに、1つずつ集中して片付ける方が、はるかに効率的に進められるのです。

 

WIPボードを活用する

マルチタスクに陥らないようにするためには、タスクに着手する順番とタイミングを決めなくてはなりません。

そこで使うのがWIP(Work In Progress)ボードです。

これは先ほど書いたパンの製造工程で言うと、工程に流し込む材料の分量を適切にコントロールするためのものです。

以下がWIPボードの例です。

WIPボード

WIPボードは個人単位でも活用できる考え方ですが、このようにチーム単位で活用するとより強力なツールになります。

WIPボードの使い方

 

WIPボードのポイント

WIPボードのポイント

大事なことは、仕事がどういう状態になっているかを可視化しておいて、むやみに複数の仕事に手をつけずに、今日やる仕事と、”今日は”やらない仕事を決めるのです。(今日やらない仕事は後日やる)

 

WIPボードを使うことよって次のようなメリットがあります。

  • 優先順位を踏まえて投入すべき仕事を決められる
  • 今日やるべき仕事と今日やらなくてもよい仕事を明確にできる
  • 着手しているものの保留になったり回答待ちの仕事が明確になる(往々にして後から問題になる可能性があるが、それを事前に予測できる)
  • 上記の状況が可視化できる(他人にも説明しやすい)
  • 結果として、非効率なマルチタスクが無くな

これらをまとめたのが、以下のツイートです。

パンの生産工場で、その日作るものを無計画に作れるだけ作ることは絶対に無くて、生産量は計画されています。ところがホワイトカラーの仕事になると、なぜか一日のアウトプットを決めずに始めることが多いです。仕事の効率化は今日やるべきことと、今日やらないことを決めることからスタートします。

 

仕事を全部自分でやらない

仕事を効率的にやろうと思うなら、極力自分でしかできない仕事に集中すべきでしょう。

これもWIPボードを使って管理することができます。

例えば、WIPボード上にタスクの中で、誰かに任せられる仕事があるかもしれません。

部下や外注が使える人なら、その人達に任せるのもひとつの手でしょう。

仮にそうした人達を使えなくても、誰かできそうな人にお願いをして助けてもらうということもできます。

 

まわりにキャパオーバーを訴える

自分に投入されている仕事が多い状況であれば、キャパオーバーを訴えて、仕事の投入量を調整する必要があります。

WIPボードで仕事を可視化できていれば、上司への状況説明もしやすくなります。

  • 自分に投入されている仕事の優先順位を見直す
  • 今日やるべきことと、やらないことを相談する
  • 自分以外の誰かに任せられないか相談する

何となく今のままだと厳しいので助けてくださいとお願いしても、上司もまわりも「本当に?」、「もうちょっと頑張ろう」といって取り合ってもらえないかもしれません。

しかし、このように状況を適切に可視化することで、上司など周囲の人間と建設的に解決策を議論することができるようになるのです。

 

集中できる環境を作る

マルチタスクを排除するためには、仕事に集中できる環境作りが大事です。

  • 仕事のメールを見る
  • 上司・部下・同僚と話をする

実はこうしたことの細かい積み重ねが、集中力の欠如を生み出すのです。先ほどのゲームでいう数字とアルファベットと図形を行ったり来たりする状態になるイメージです。

そのため、自分なりに集中できる環境づくりというのは大事です。

私の場合、頭を使って考える仕事をするときや、資料を作るときは、会議室を予約したり、外の喫茶店に行ったりするなどして、誰にも邪魔されないようにしていました。当然スケジュールにも予定を入れて、会議などを入れられないようにもしていました。

マルチタスクを排除するためには、オフィスやオフィスまわりに集中できる環境を見つけるのがよいでしょう。

 

WIPボードの効果

私自身、この方法をチームマネジメントで使うようになって、以下のような効果を実感できました。

  • 今日やるべきことと、やらなくてよいことを決められるようになった(それまでは、できる限りのことをその日のうちにやろうとしていた)
  • 自分の仕事の中で、誰かに任せられるものと、自分でやらないといけないものが明確にできた
  • チーム運営のときに、誰がどんな仕事でキャパを超えそうなのかが可視化できるようになった
  • キャパ的に厳しそうな部下に対して、都度優先順位付の見直しや、他の人間のヘルプを段取りできるようになった
  • 部下に対して「あの仕事、どうなっている?」と聞く必要がなくなった

 

WIPボードの効果は他のサイトでもいくつか取り上げられています。(WIPボードのことをカンバン方式とも呼びます)。以下はその例のひとつです。

タスクボード(カンバン)を導入した振り返り

 

また、この記事を読んだ方から、ツイッターで以下のようなコメントも頂きました。

 

まとめ

以上がWIPボードを活用した仕事効率化の方法でした。

実はこの方法、TOC制約理論を学んだときに一緒に学びました。(冒頭に書いたボーイング社の話もそのとき一緒に知りました。) 参考:ボーイング社のプレゼン(英語)

TOC制約理論の本質は、大雑把に言うと、今一番問題となっている部分から集中して手をつけようという理論なのですが、まさにWIPボードは、今やるべき大事なことに集中させるためのツールとなるのです。

途中で紹介したゲームにあった、マルチタスクによる非効率というもの、元はTOC制約理論から来ています。

 

TOC制約理論は以下の記事に詳細を書いていますので、あわせてご覧ください。

【徹底解説】TOC制約理論とは、CCPMとは、ボトルネックに着目した問題解決TOCとはTheory of Constraintの略で、70年代後半にイスラエルの物理学者エリヤフ・ゴールドラット氏によって提唱された...

 

なお、思考のスピードを早めるには、ビジネスでよく使われるフレームワークの理解がおすすめです。

ここに紹介するフレームワークは、先人の考察の結果ですので、みなさんがイチから考察する手間をショートカットできるというメリットがあります。

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