仕事の効率化

判断力を鍛えるために心がけることべき2つのこと【実体験からの学び】

 

仕事をしていると、判断が必要な案件に対して、瞬時に判断する人と、判断をいつまでも先延ばしにする人がいます。

仕事の成果を見ていると、前者の人の方が明らかに高いパフォーマンスを挙げています。

ましてや管理職ともなると、判断のスピードが組織のパフォーマンスに影響します。管理職が瞬時に判断できる人だと組織全体として高いパフォーマンスを出せるようになりますし、逆だと部下も含めてパフォーマンスがなかなか上がりません。

では、瞬時判断するための判断力を鍛えるには、どのようにしたらよいのでしょうか。

この記事では、私の経験から判断力を鍛えるために心がけるべきことを原因となる要素に分解しながら解説していきます。

 

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判断ができない理由

判断力が無い人は、自分の決断に自信を持てないため、判断を先送りにしています。

では、なぜ自分の決断に自信が持てないでしょうか。

私も若いときに判断を迫られて、判断できないということが何度もありましたが、管理職として仕事をするようになってからは、判断できないケースはほとんど無くなりました。

そうした自分の中の変化から、判断ができない理由は大きく2つだと気づいたのです。

 

判断する経験が足りないから

ひとつは、判断の経験が足りないことがあげられます。

判断するというのは、脳みそに負担を強いる行為でもあります。したがって、判断慣れしていないと、判断のたびに脳みそに大きな負担を強いることになります。

例えば、みなさんは、昼ごはんのメニューを決めるときに判断がつかないということがあるでしょうか。多少迷うことはあっても、最後は判断して昼ごはんを食べていると思います。

メニューをどれにするか迷って、結局結論を出せずに、今日は食べなかったという人はいないはずです。

これは、昼ごはんを選ぶ・判断するという行為に慣れているので、多少迷ったとしても、そこまで脳みそに負担をかけずに選ぶことができるのです。

しかし、仕事の判断の場合、慣れていないと判断する際の脳みそへの負荷が大きいので、判断を先送りにすることが出てきしまうのです。

 

判断するための情報が足りないから

もうひとつは、情報が足りないからです。

判断するために必要な情報がないと、人は判断できません。

先ほどの昼ごはんの例で考えてみましょう。

誰しも昼ごはんのメニューに迷ったことはあるものの最後は何らかの決断を下して昼ごはんを食べています。これは判断慣れしているとともに、判断に必要な情報があるからです。

例えば、スパゲッティのカルボナーラか、ペペロンチーノで迷ったとしましょう。

仮に初めて来た店であっても、他の店でこの2つものを一度でも食べていれば、この2つが何かはわかっているはずです。そうすれば、頼んだ後に来るもの、大体の味などが想定できるので、判断して先に進むことができるようになります。

したがって、仕事をしていて判断に迷うという場合は、そもそも必要な情報が足りていないことも多いのです。

若いときは、自分で判断できずに、判断ができる人に判断を委ねていたことも多くありましたが、それは判断の経験と持っている情報の両方が足りなかったからだったのです。

 

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判断力を鍛える2つの方法

以上の原因から考えると、やることは大きく2つです。

  • 小さな判断を繰り返して判断慣れする
  • 情報を集める

もう少し、掘り下げていきます。

 

小さな判断を繰り返して判断慣れする

判断力を鍛えるためには、日々の仕事の中で判断をするということに慣れる必要があります。

そのためには、次の2つの姿勢が必要になってきます。

 

限られた情報の中で判断をする

判断力が低い人によくあるのが、情報が完璧に集まってから判断しようとする姿勢です。

これだけは断言できますが、仕事で判断が必要な場面において、情報が完璧に集まるということはありません。情報の完成度は40%か60%、ときには80%くらいのときもありますが、100%になることはあり得ないです。

仮に情報が100%集まったとしても、それにかかるコストと時間は膨大で、集まった頃にはすでに判断すべきタイミングを逃してしまっているでしょう。

したがって、まずは限られた情報の中で判断する癖をつける必要があります。

先ほどの食事の例で行くと、メニューに写真がある状態が80%の情報だとすると、文字だけの60%の情報の状態でも判断をするのです。実際の味や盛り付け状態までわかる100%の情報を目指さないようにします。

参考になる理論として、ファーストチェス理論があります。

ファーストチェス理論とは、チェスをするときに「5秒以内に考えた打ち手」と「30分で考えた打ち手」のうち、86%は同じ打ち手であったことから、ほとんど場面で即断即決がよいとされる理論です。

以下の記事に詳細解説しています。

経営管理で知っておきたい ハインリッヒの法則・ファーストチェス理論 意思決定をする際に知っておきたい知識として、ハインリッヒの法則と、ファーストチェス理論を紹介します。 ハインリッヒの法...

 

過度に失敗を恐れない

判断力を鍛えるためには、失敗をある程度許容する力も必要です。

情報が完璧でない以上は失敗は付きものです。大事なことは、失敗しないことではなく失敗したときにすぐに方向転換することです。些細な失敗なら取り返しがつきますし、失敗したという事実も、また貴重なノウハウになっていきます。

こういう言葉があります。

A bad decision is better than no decision

「悪い決断は何も決断しないよりはよい」という意味です。

先ほどの昼ごはん例だと、カルボナーラを頼んで期待どおりでなければ、次に再びその店に行ったときに、カルボナーラを頼まなければよいのです。これは、失敗からの学びです。

私は、部下が相談してきたときに、60~80%で大丈夫そうだなと思ったら、それでGOサインを出していました。リーダーである以上、最後は責任をとるつもりですが、だからといって失敗を恐れて100%を目指していては組織がまわりません。

実際これをやると、部下もスピーディーに動けるようになるので、結果として失敗も早くわかって、早く軌道修正することができました。

 

情報を収集する

もうひとつ大事なことは、日頃から情報を収集することです。

大事なのは「日頃から」の部分です。判断を迫られてから情報収集しているようでは遅いからです。

例えば、日々多くの業務判断が必要な中間管理職の場合は、以下のような情報を常に収集しておく必要があります。

  • 会社の経営陣が考えていること
  • 社内の現場で起きていること
  • 顧客やサプライヤーなど取引先の実態

では、これらの情報を日頃から集めるには、どうしたらよいか。以下2つが重要です。

 

経営陣とのパイプ作り

経営陣とのパイプを作るようにしましょう。特に大きな企業の部長・課長クラスでこのパイプを持っているのと、持っていないのとでは、日々の業務における判断力に大きな差が出ます。

パイプを作るというのは、社内で気軽に話をして、情報を仕入れられる関係を作っておくということです。

これは日々努力が必要ですが、私が中間管理職におすすめしたいのは、後で述べる現場の情報を的確に掴んで、経営陣にシェアすることです。

経営陣の弱みは、現場の情報を的確に把握できていないことで、本人たちもそれをよくわかっています。そのため、経営陣に現場の生の情報を渡してあげると喜ばれます。代わりに、経営陣から情報を仕入れることで、経営陣が普段何を考えているか知ることができます。

 

現場情報の収集

現場の情報もできる限り正確に仕入れておきましょう。

そのために管理職の場合は、以下の2つのことをやりましょう。

  • 部下との対話を重視する(特に定期的な1on1ミーティングは効果的)
  • 取引先に積極的に出向く(担当者任せにしない)
  • その分、無駄な会議を極力やめる(何かを決断しない会議、メールで共有すれば十分な情報しか得られない会議は極力出ない)

これの全て逆をやる管理職は最悪です。

会議に出ることを最優先して、そのために部下との対話の時間や、顧客やサプライヤーの現場を見て回る時間が無くなってしまい、十分な情報を仕入れられないという状況です。

残念ながら、会議で現場の生情報に触れられるケースは少ないので、これだと判断に足る十分な情報を仕入れることは難しいでしょう。

現場情報は判断力を鍛えるのに役立つだけでなく、先ほど書いたように経営陣と情報交換する際の大事なリソースにもなります。

 

慣れると95%くらいは瞬時に判断可能

小さな判断に慣れていき、判断に必要な情報を普段から集めていると、大抵のことは直感的に判断がつくようになります。

冒頭で管理職になってから判断できないことはほぼ無くなったと書きましたが、私の経験上、判断慣れして普段から情報を集めておくと、日々の案件の95%くらいのことは即断できるようになります。

とはいえ、瞬時の直感だけに頼るのは危険なので、私の場合、部下からの相談案件、メールなどで来た案件を判断するときに、次のようなプロセスで考えていました。

  • AかBかで、直感的にAだと思う
  • その結論が10分後に変わると思うか? Noなら、結論はA
  • その結論は明日になったら変わると思うか? Noなら、やっぱり結論はA

要するに自分の中で、その案件の判断を保留して時間を置いたときに、結論が変わる可能性があるなら保留しますし、そうでないなら即断します。

中間管理職レベルだと、日々の業務の95%はこれで即断できるようになります。

 

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判断力向上がもたらす仕事の効率向上

日々の業務の95%を即断できるようになると、業務効率は格段に上がります。

業務効率が上がると、よいことがたくさんあります。

  • 情報を集める時間が増える
  • 勉強する時間が増える
  • (管理職の場合)組織全体の効率を上げられる

情報を集める時間ができて、勉強する時間が増えると、個人としてもさらに判断力に磨きをかける時間ができるので、より判断が早くなっていきます。

判断が早くなり、組織の業務効率が上がると、生産性(単位時間あたりのアウトプット)が高まるので、同じアウトプットをより短時間で上げることができるようになります。(それをさらに判断力を磨くための時間に使うことができるようになります)

このように判断力を鍛えることで、好循環が回るようになっていくのです。

 

判断力のある人=仕事のできる人という図式

判断力のある人は、結果として個人、組織ともにパフォーマンスを上げられる人なので、必然的に仕事ができる人になります。

そして判断力のある人に、仕事は集まってきますし、判断力のある人に、より大きな仕事を任せようとするようになります。

そのためには、記事中に書いたように、日々限られた情報の中で、小さな判断を繰り返して、判断力を上げる訓練をしていくしかありません。ときには、失敗もあるでしょうが、それも判断力を鍛えるための過程として捉える必要があります。

 

まとめ

以上が、判断力を鍛えるための方法でした。

  • 小さな判断を繰り返して判断慣れをする。そのために、限られた情報で判断する癖をつけることと、過度に失敗を恐れないことが大事。
  • 情報収集をする。そのために、日頃から社内(経営と現場)と、取引先(顧客やサプライヤー)の情報を集める努力をすることが大事。
  • 判断力を鍛えられると、日々の業務の大半は即断可能になる
  • 判断力が上がって、即断できるようになると、個人としても、組織としても高いパフォーマンスが出せるようになる

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元リーマン管理職+副業歴15年、海外事業・独立起業などの経験を踏まえて、仕事、経営、キャリア、海外に関することなど、ビジネスパーソンとしての戦闘力を高めるための情報を発信しています。 ツイッターアカウントはこちら