仕事術

【最悪のことを考える】と厳しい局面でもポジティブになれる

私は「ポジティブですね」と言われることが何度かあります。

自分では、そこまでポジティブなつもりではないですし、悲観的なことを考えたり、過去を振り返ってクヨクヨすることもあります。

ただ、厳しい局面に立たされたときに、気持ちをポジティブに持っていくために心がけていることが1つだけあります。

それが「最悪のことを考える」です。

この記事では、その点について深掘りして書いていきます。

実は、最悪のことを考えられる人は、仕事ができる人にもつながると思っています。

最悪のことを考えるとは

最悪のことを考えるとは、文字通り今置かれている状況で陥るであろう最悪の状況を考えることです。

たとえば、ある場面と最悪ケースには、以下のようなものがあります。

(ケース1)
新商品開発プロジェクトで予期せぬ事態が発生、対応を間違えるとスケジュールを大幅に遅らせる可能性がある

(最悪ケース)
新商品の発売遅延

(ケース2)
市場に投入した商品で、発売前にはわからなかった不具合が顕在化。一刻も早い対応策の立案と実行が求められる

(最悪ケース)
投入した商品の販売停止

(ケース3)
会社を独立して事業を始めたものの、事業が想定どおりに立ち上がらずに、売上がない状態が続いている

(最悪ケース)
資金がショートし事業精算、勤め人に戻る

実は、この3つ全て私が経験している課題です。

文字面にすると大した事なさそうに見えますが、経験している当の本人からすると、精神的に厳しい場面ではあります。

私が経験したこと以外にも、以下のようなケースが考えられるでしょう。

(ケース4)
大事な取引先を怒らせてしまった。謝罪をし、代案提示をして信頼回復に努めているが、一向に怒りが収まらない

(最悪ケース)
取引停止

最悪のことを考えるとポジティブになれる理由

なぜ、最悪のことを考えるとポジティブになれるのでしょうか。

最悪ケースがわかると腹を括れる

これ以上悪いことが起きないということを場面として想像できれば、それ以外のことは全て最悪以外のことなので、想定内の出来事になるのです。

実は、人間は見えない未来については、不安を感じるものですが、一旦最悪の状況が見えてしまえば、腹を括ってポジティブになれるのです。

先ほどのケースでいくと、以下のようになります。

(ケース1)
新商品開発プロジェクトで予期せぬ事態が発生、対応を間違えるとスケジュールを大幅に遅らせる可能性がある

(最悪ケース)
新商品の発売遅延

(気持ちの持ち方)
スケジュールを挽回できる対策を見つけることに全力を尽くそう。それでダメなら、関係部署と調整して頭を下げて「ごめんなさい」と言って、粛々と発売日の調整をするしかない。

(ケース2)
市場に投入した商品で、発売前にはわからなかった不具合が顕在化。一刻も早い対応策の立案と実行が求められる

(最悪ケース)
投入した商品の販売停止

(気持ちの持ち方)
不具合原因の調査と対策立案には全力を尽くそう。しかし、絶対に期日どおりに対策が見つかるとは限らない。最悪の場合は、販売停止をお願いしよう。

(ケース3)
会社を独立して事業を始めたものの、事業が想定どおりに立ち上がらずに、売上がない状態が続いている

(最悪ケース)
資金がショートし事業精算、勤め人に戻る

(気持ちの持ち方)
資金がショートするギリギリまで事業を頑張って、ダメなら就職活動をすることにしよう。

このように考えると、仮に頑張ってダメでも最悪ケースです。

最悪ケースが起きたからといって、人生が滅茶苦茶になるわけでもないです。

ボーナス・給料・昇格・信頼などに影響が出るかもしれませんが、長い目で見ればいくらでも挽回できます。

ちなみに、実際の私は、ケース1、2で最悪ケースまでいってしまいましたが、自分の評価が著しく下がったということはなかったです。

最悪どうしてもダメなら土下座すればいいやという腹を括りながら、最善を尽くすことだけを考えていました。(実際にダメでも土下座はしませんでしたが。)

最悪のこと以外はプラスとポジティブに捉えられる

一方で、最悪ケースが一旦明らかになれば、その最悪ケースが起きないように目先のことに集中してポジティブな態度で取り組むことができます。

頭の中で最悪状態をシミュレーションしているので、それ以外のことは全て最悪から考えるとプラスにしか成り得ないので、考え方がポジティブになっていきます。

このように、少しくらい嫌なことや厳しいことがあっても、最悪を考えると全ての物事に対してポジティブに考えて取り組むことができるようになっていくでしょう。

これは以前聞いた例ですが、人生が行き詰まって、もう死ぬしかないと思った人がいるそうです。

その人は、どうせ近々死ぬのだから、死ぬ気で目一杯やろうと思って目の前のことに取り組んでいたら、次第に事態が好転していったそうです。

このケースも、ダメなら死ぬしかないという最悪ケースを考えたことによって、かえって目の前の事をポジティブに捉えるようになった例だと言えるのでしょう。

人間関係もポジティブになる最悪思考

この最悪のことを考えるというのは、人間関係においてもプラスになります。

以前、以下のようなツイートをしています。

私は他人に対してよい意味で期待値を高く持たない人間です。

これは、他人に対して期待値高く接した結果、思い通りにならずに一人でイライラすることが多かった過去への反省からです。

ツイートにあるように、「他人なんて外国人だ」くらいの気持ちでいると、相手に対して過度に期待を寄せないですし、言葉が多少通じなくても何とも思わないようになります。

私は海外勤務を含めて外国人と働いた経験が長いので、このように考えてきましたが、引用元のぷりんすさんのツイートにあるように自分を宇宙人として考えるのも面白い考え方だと思います。

いずれにせよ、他人に対して「最悪ここまでしかやってくれない」と考えておくことで、過度な期待を寄せずに済み、その最悪をよりも良いことに対しては、全てプラスに感じられるようになります。

私自身は、この考え方をするようにしてから、少なくとも同僚や部下に対する愚痴は、かなり少なくなりました。

まとめ

以上が、私が実践している厳しい局面でもポジティブになる方法でした。

  • 厳しい局面でもポジティブになる方法は「最悪を考える」である
  • 最悪を考えることで、腹を括れて、それ以外のことが全てプラスに見えてくる
  • 人間関係も最悪の状態を考えることで、ストレスなく対処できるようになる

もちろん、最悪のケースに腹を括ったからといって、座して最悪のケースを招くようではいけません。

最悪をわかった上で、取れるべき選択肢を論理的に考えて、解決に全力を尽くすようにしましょう。

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