みなさん、本を年間何冊くらい読んでいるでしょうか?
文化庁の調査によると、月に5,6冊以上が7%程度なので、日本人の上位には位置していますが、私のまわりの読書家に比べると、数としては少ないと感じています。
1か月に大体何冊くらい本を読んでいるかを尋ねた。「読まない」の割合が 47.5%と最も高い。次いで,「1,2冊」の割合が 34.5%,「3,4冊」の割合が 10.9%,「5,6冊」の割合が 3.4%,「7冊以上」が 3.6%となっている。
過去の調査結果(平成 14,20 年度)と比較すると,平成 20 年度調査から大きな変化は見られない。平成 14 年度調査と比較すると,「読まない」の割合は,10 ポイント増加している。
ただ、読書というのは、数を打てばよいという話ではないようです。
外資系コンサルの山口氏は、著書で次のように書いています。
たくさん本を読んでいるし、さまざまな分野についての知識をひけらかして悦に入っ て いるのに、仕事や生き様ということになると今ひとつ……という人です。
さまざまな分野について雑多なことを知っているけれども、その知識を実生活や仕事に 役立てられない「残念な人」 にはならないよう、気をつけてください。
かなり辛辣に言い切られてしまっていますが、単に本をたくさん読むだけだと、このような人になってしまうのでしょう。
私も、知識だけは豊富だけど。。。という人で思い当たる人がいます。
では、読書の効果を最大化するためには、どのようにすればよいのでしょうか。
それは読んだ内容を何らかの形でアウトプットしてみることです。
この記事では、私がやってきたアウトプット手法の紹介と、アウトプットについて書かれた本について紹介していきます。
読書の効果を最大化するアウトプットの方法

私がやってきたアウトプットの方法は、大きく4つあります。
それぞれレベル(=手間)ごとに見ていきましょう。
レベル1:短い文字数で要約する
一番簡単なのが、短い文字数で内容を要約するという方法です。
私の場合は、この短い文字数での要約を2つの手段を使ってやっています。
ひとつは、ブログでの本の紹介です。
たとえば、以下のページをご覧ください。それぞれの本について、短いコメントで書評を書いています。文字数は本によって異なりますが、おおよそ200~400文字程度でまとめています。

ブログの記事で本を並べて紹介する場合は、その本は要するに●●の本ですと、概要にしてしまうことが多いです。
もう一つの手段がツイッターです。
読了
営業の方はもちろん、全てのビジネスパーソンが読むべき
✓一発逆転より安打狙い
✓プロセスを共有⇒共感させる
✓継続的な問題提起で仕事をつなぐ
✓共犯意識を共有する等々、仕事における人付き合いの教科書だね
図解でわかる 指名される技術 @takapon_JP https://t.co/pvEaziwVYn
— セーシン (@n_spirit2004) January 1, 2019
たとえば、このような感じでまとめています。
ツイッターの場合は、文字数の制約が140文字ということもあるので、ブログのように要約をするときと、印象に残った部分のみ抜粋するときがあります。
レベル2:パワーポイントスライドに要約する
次に手間をかけるのが、パワーポイントスライドに要約する方法です。
これは私が数年前によくやっていたことで、テキストの抜粋・要約だけでなく、コンセプトを示した図表を貼り付けてまとめていました。
本によりますが、1冊あたり3~10スライド程度にまとめていました。
もう今はやっていませんが、かつては月に1冊くらいのペースでやっていて、6年間続けてやりました。
おかげで、その当時まとめた本は、スライドを見直すだけで内容を想起することができます。
私がやめた理由は、面倒だから(笑)というのと、ブログに書くなど他の手段でまとめるようにしたからです。
まとめとしての効果は高いので、その年に印象に残った本ベスト10くらいをまとめるという活用方法もあるかと思います。
レベル3:印象に残ったところを抽象化する
これは作業としては、大きくないのですが、頭をとても使うまとめ方です。
このまとめ方もいくつかの本に乗っているのですが、私は前田裕二氏の書いた「メモの魔力」に書かれているまとめ方を参考にしています。
メモの魔力で紹介されているのは、次の3つのフレームです。
事実 ⇒ 抽象化 ⇒ 転用
事実:自分が見た事実や思った感情
抽象化:事実から導かれる気づき、背景、法則
転用:抽象化の内容を落とし込んだアクション
これを応用すると、本で印象に残った箇所を次のようにまとめることができます。
事実 ⇒ 抽象化 ⇒ 転用
事実:●●(本で書かれていたこと)
抽象化:●●から導かれる気づき、背景、法則
転用:抽象化の内容を落とし込んだアクション
これはメモに残すだけでもよいですし、先ほど紹介した短い文字数でのまとめや、スライドでのまとめに適用することもできます。
レベル4:書評を書く
作業量も多く、頭も使うまとめ方です。
私が書く書評は、基本的には読書感想文のようなスタイルで、本に書かれていたポイントから感じる感想や、そこから得た示唆などを書いていきます。
たとえば、以下のように書評をまとめています。

読書の効果を高めるアウトプットの参考になる本5選
ここまで書いてきたのは、私の方法ですが、これらの方法の参考にしているのが、以下の記事に取り上げた5冊です。
この5冊のうちどれか1冊読むだけでも、今後の読書の質が確実に高まることでしょう。

まとめ
以上が、読書の効果を最大化するための方法でした。
- 読書の効果を最大化するためには、アウトプットが必要である。
- アウトプットの方法としては、大きく4つあり、レベル(手間)ごとに「レベル1:短い文字数で要約する」、「レベル2:パワーポイントスライドに要約する」、「レベル3:印象に残ったところを抽象化する」、「レベル4:書評を書く」がある。
- アウトプットをするときの参考書としては、「学びを結果に変えるアウトプット大全」、「メモの魔力」、「外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術」の3冊が有用である。
おすすめビジネス書を100冊以上紹介しているのはこちら>>>