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エンジェル投資家になるための3つの方法【おすすめは株式投資型CF】

クラウドファンディング型株式投資の解説

仕事柄、エンジェル投資家に会う機会は多いですが、どのエンジェル投資家も、さまざまな機会を通じて起業家を探しています。

今回はエンジェル投資家になりたいと思う人が、起業家とどのような手段で接点を持っているのか?

主な方法を紹介していきます。

【エンジェル投資家】リスクを大胆に取り巨額のリターンを得る人は、何を見抜くのか

エンジェル投資家とは

エンジェル投資家とは、創業間もないスタートアップに対してお金を出資する人のことです。

エンジェル投資家は、投資の見返りとして株式や新株予約権を手に入れて、その会社がM&AやIPO(株式公開)をすることで大きなリターンを得ることを投資の目的としています。

エンジェル投資家の多くは、事業に成功して富を築いた富裕層が中心ですが、近年では認知度が広がってきていて、サラリーマンエンジェル投資家のような人も現れています。

エンジェル投資家になる3つの方法

エンジェル投資家になる方法としては、以下の3つがあります。

  • 直接起業家を探す
  • マッチングプラットフォームに登録する
  • 株式投資型クラウドファンディングを活用する

それぞれ詳細を解説していきます。

直接起業家を探す

1つめが、スタートアップ起業家を直接探す方法です。

仲介者がいなければ、投資家、起業家ともに余計な手数料をとられることもありませんし、起業家と相対で条件を細かく設定することも可能です。

一方で、他のエンジェル投資家や起業家との接点が少ない人にとっては、起業家と接点を作ること自体が至難の技ですし、契約実務を起業家と相対でやるには、それなりに法的、ファイアンス的な知識も必要になってきます。

しかも、起業家の中には、必ずしもクリーンではない起業家もいるので、そうした人に間違って投資をしてしまうリスクもあります。

マッチングプラットフォームに登録する

2つめが、マッチングプラットフォームに登録する方法です。

投資家として登録すると、興味のある起業家にコンタクトをとれるようになりますし、企業家側からも投資家を見つけてもらえるようになります。

マッチングプラットフォームの例として、 Founder(ファウンダー)があります。

起業家と投資家のマッチングプラットフォーム「Founder」

Founderに登録している起業家は20,000人以上。

起業家が投資を募集している案件を見て、気に入ったの起業家にコンタクトをとることで交渉がスタートします。

登録は無料で、必要事項を5分程度で記入すれば登録が完了します。

▼公式サイト▼

Founder(ファウンダー)

\登録無料/

さらに、起業家とのコンタクトをするには、本人確認書類(個人なら免許証や住民票など、法人なら履歴事項全部証明書)が必要になります。

他にも以下のようなマッチングプラットフォームがあります。

マッチングした後の条件は、起業家と相対で直接交渉していくことになるので、直接起業家を探すのと同じようなリスクはあります。

株式投資型クラウドファンディングを活用する

3つめが、株式投資型クラウドファンディングです。

通常のクラウドファンディングだと、お金の対価として製品やサービスを提供することのが一般的ですが、株式投資型クラウドファンディングは、文字通り株式を対価としてクラウドファンディングです。

株式投資型クラウドファンディングは、海外では広く認知された手法で、特に英国では創業期のスタートアップ企業の資金調達手段として大きく発達しています。

日本でも、2015年の金融商品取引法改正により解禁されて2017年より開始、2021年には活用した会社の上場実績ができたことで、徐々に認知度が広がっています。

株式投資型クラウドファンディングについては、この後さらに詳細を解説していきます。

株式投資型クラウドファンディングのメリット・デメリット

株式投資型クラウドファンディングには多くのメリットがあります。

株式投資型クラウドファンディングのメリット

株式投資型クラウドファンディングには、以下3つのメリットがあります。

  • スタートアップ企業に対して小口で投資できる
  • 運営会社がスタートアップ企業を審査してくれる
  • 運営会社がEXITまでの支援をしてくれる
  • エンジェル税制の優遇を受けられる

それぞれ詳細を解説していきます。

スタートアップ企業に対して小口で投資できる

通常スタートアップ企業に投資をする場合、創業初期であっても1社あたり100~500万円くらいは用意する必要があります。

しかし、株式投資型クラウドファンディングだと、10万円単位の小口で、上場企業にまで化ければ50倍にも100倍にもなるポテンシャルを持つスタートアップ企業に投資できるようになります。

運営会社がスタートアップ企業を審査してくれる

投資家が相対で起業家と交渉する場合、投資家が起業家の事業内容や、運営状況、反社との関わりのチェックなどをする必要があります。

しかし、株式投資型クラウドファンディングだと、運営会社が財務状況や事業計画、経営陣との面談などを通じて詳細に審査して、合格した会社しか株式を売り出せないようになっています。

そのため、投資詐欺のような目にあうことは、まずありません。

以下は、株式投資型クラウドファンディング大手「FUNDDINO(ファンディーノ)」を活用する際に、スタートアップ企業が経る審査プロセスです。

FUNDDINOホームページより引用

金融の専門家による審査が通過した会社だけが、クラウドファンディングで投資を募集できるようになっています。

運営会社がEXITまでを支援してくれる

スタートアップ企業に投資をしたお金は、スタートアップ企業がEXIT(一般的にはM&Aか、株式公開)しなければ回収できませんが、個人投資家がEXITまでの支援するのは難しいでしょう。

株式投資型クラウドファンディングだと、運営会社が将来的に資金需要が出てきたときにスタートアップ企業と投資家を結びつけたり、イベントの招待などで積極的な露出の手伝いをしたりするなど、EXITの確率が少しでも上がるように支援もしています。

エンジェル税制の優遇を受けられる

エンジェル税制とは、スタートアップ企業に投資をした投資家に対して税制上の優遇を行う制度です。

投資した金額に応じて所得税の優遇措置が受けられるようになります。

株式投資型クラウドファンディングのデメリット

株式投資型クラウドファンディングには、デメリットもあります。

  • 日本では発展途上の手法である
  • スタートアップ企業にとって調達上限がある
  • 投資家にとっても投資上限がある

日本では発展途上の手法である

英国では一般的になってきている一方では,日本では発展途上の手法なので、まだ活用事例は少ないです。

また、人気の殺到するスタートアップは、投資家が放っておくことはないので、株式投資型クラウドファンディングに現れる例も少ないでしょう。

しかし、裏を返すと株式投資型クラウドファンディングに出てくる会社は、飛躍する可能性のある原石なので、リスクもありますが、その分リターンも期待できることになります。

スタートアップ企業にとって上達上限がある

株式投資型クラウドファンディングを活用する際には、スタートアップ企業側に制約条件があります。

その制約条件とは、株式投資型クラウドファンディングをする場合の他の出資も含めて1年間で1億円未満しか調達できないことです。

たとえば、ある投資家から5,000万円を調達して、1年以内に株式投資型クラウドファンディングを活用する場合、クラウドファンディングでは5,000万円未満しか調達できません。

しかし、このことは金融庁のワーキンググループでも議題になっていて、株式投資型クラウドファンディング”だけで”、1億円未満の調達ができるような規制緩和の要望が出ています。

参考記事:投資型CFの発行緩和案 金融庁、単独で1億円未満まで

規制が緩和されると、将来的にはさらに株式投資型クラウドファンディングが活況になるでしょう。

投資家にとっても投資上限がある

株式投資型クラウドファンディングには、投資家にも投資上限が課せられていて、1社につき最大50万円までしか投資できません。

1社のスタートアップを気に入って、どうしても50万円を超える出資をしたい場合は、直接起業家と話をして投資をする必要があります。

主な株式投資型クラウドファンディング運営会社

主な株式投資型クラウドファンディングは、3社あります。

FUNDDINO(ファンディーノ)

ファンディーノ

FUNDDINO(ファンディーノ)は、明治大学大学院グローバルビジネス研究科の2人(CEOとCOO)がベンチャー企業の育成に貢献したいという思いで立ち上げた、国内初の株式投資型クラウドファンディングサービスです。

FUNDDINOは、日本で最大規模です。

累計件数176件、累計成約額58億円を越えていて(2021年7月4日時点、FUNDDINOサイトより)、その数字は他社を凌駕しており、日本で株式投資型クラウドファンディングをするならまずFUNDDINOに登録するのがおすすめです。

投資までのプロセス(FUNDDINOホームページより)

ファンディーノ 投資プロセス

ファンディーノは、すでに3つのEXIT事例を出しています。

>>株式投資型クラウドファンディング ファンディーノ

イークラウド

イークラウド

イークラウドは、大和証券グループとの連携してできた日本で二番手の株式投資型クラウドファンディングサービスです。

投資家登録は、スマートフォンでオンライン完結し、投資家登録後に即日で投資をできることが売りです。

>>株式投資型クラウドファンディング イークラウド

Unicorn(ユニコーン)

ユニコーン

元証券会社出身のCEOを中心に設立された株式会社ユニコーンによって運営されている株式投資型クラウドファンディングです。

>>株式投資型クラウドファンディング Unicorn

まとめ

以上、エンジェル投資家になる方法と、株式投資型クラウドファンディングについての解説でした。

  • エンジェル投資家になるには、起業家への直接コンタクト、マッチングプラットフォームの活用、株式投資型クラウドファンディングの活用の3つがある。
  • 株式投資型クラウドファンディングのメリットは、スタートアップ企業に対して小口で投資できること、運営会社がスタートアップ企業を審査してくれること、運営会社がEXITまでを支援してくれること、エンジェル税制の優遇を受けられることが挙げられる。
  • 一方で、デメリットは、日本では発展途上の手法であること、スタートアップ企業にとって調達上限があること、投資家にとっても投資上限があることが挙げられる。ただし、今後裾野が広がり、条件が緩和されていくとより活発に活用される可能性がある。
  • 株式投資型クラウドファンディングの主な運営会社は、FUNDDINO(ファンディーノ)、イークラウド、Unicorn(ユニコーン)の3社。実績ではFUNDDINO(ファンディーノ)がNO.1。