Ns spirit ビジネスパーソンの心技体

ビジネススキル・知識・キャリアを中心にビジネスパーソンの心技体を磨くための情報を発信しています。心技体を磨いて80歳で後悔しない人生を目指そう。

【5分でわかる】現象をモデルで考える(フェルミ推定とは)

 

「ネット通販における日本酒市場の規模はどの程度ですか?」

 

こんな質問をされると、答えに詰まってしまいませんか?

 

実は、こうした質問に答えるための考え方があるのです。それがこの記事のタイトルである「現象をモデルで考える」という方法です。これは簡単に言うと、未知の数字を推定可能な単位にまで分解するということです。こうした方法を「フェルミ推定」といいます。

 

このフェルミ推定ができるようになると、冒頭の質問のような市場規模に対する問いに答えられるようになるのです。


この記事では、そのフェルミ推定の3つのパターンを解説していきます。

 

  

f:id:n_spirit:20181028235725p:plain

 

パターン1.アウトプットを分解する

アウトプットを細かく分解してモデル化する方法です。アウトプットを分解したモデルは、結果に対する要因分析をする際に活用できます。

アウトプットの分解方法には、足し算型と掛け算型があります。これらの複合型になる場合もあります。

例えば売上を例にとってみると、足し算型には次のようなものがあります。

売上 = A地区の売上+B地区の売上+C地区の売上+・・・(地区別で分解)
売上 = Aさんの売上+Bさんの売上+Cさんの売上+・・・(人別で分解)

一方、掛け算型だと次のようなものがあります。

売上 = 総資産×資産回転率       (効率性で分解)
売上 = 従業員一人当たり売上×従業員数 (生産性で分解)


アウトプットを分解してモデル化する場合は、内容がMECE であることを意識する必要があります。

 

www.nsspirt-cashf2.com

 

パターン2.既知の数字から未知の数字を予測する

未知の数字を既知の数字の組み合わせによってモデル化する方法です。マーケティングにおける市場規模予測などをする場合に活用できます。

例えば、インターネット通販での日本酒を販売しようとした場合にネット通販の日本酒の市場規模をモデル化する場合には、次のようなモデルが考えられます。

ネット通販の日本酒市場規模

= 全国の日本酒の売上  ×  日本酒の通販での販売比率

 

ネット通販の日本酒市場規模

=     全国の通販売上 × 通販の酒類販売比率   × 酒類に占める日本酒の販売比率

 

ネット通販の日本酒市場規模

= 競合他社の日本酒のネット通販売上

日本酒の通販での販売率などはダイレクトに出ない可能性はありますが、その場合は似たような製品の通販での販売比率で代用するか、さらに通販での販売比率をモデル化するという手もあります。

 

パターン3.インプットの要素で組み合わせる

アウトプットと因果関係の深そうなインプットの要素でモデル化する方法です。インプットの要素が変化したときに、アウトプットにどのような影響が出るかを予測する場合に活用できます。

例えば、郊外にある薬局の売上は、店長の能力、駐車場の広さ、周辺の人口、近隣の競合店、販促活動によって影響が出そうだということがわかっている場合、次のようにモデル化することができます。

薬局の売上

= 店長の能力×係数A + 駐車場の広さ×係数B
       + 周辺の人口×係数C - 近隣の競合店×係数D
       + 広告チラシの配布枚数×係数E

こうしたモデル化をしておけば、1ヶ月後に近くに競合店ができるから、「優秀な店長を据えて、チラシをどんどん配布しよう」などの施策を立てることができます。

こうしたインプットの要素でモデルを作る場合、係数はある程度の実績に基づいて決定します(実績に基づく係数の決定には、回帰分析 を活用していきます)。したがって、ある程度実績がないとモデル化しにくいという欠点があります。

 

www.nsspirt-cashf2.com

 

モデルを考える際の注意点

モデルを考える際に注意することとして、あまり精緻なモデルを考えようとしないことが挙げられます。精緻なモデルにすればするほど、一見精度が上がるようにも見えますが、そこに代入する変数の不確定要素が大きければ(言い換えると、推定される数字のレンジが広ければ)、モデル自体は精緻でも、最終結果はとてもラフな数字になります。

 

したがって、そこそこの精度があればOKと割り切ってモデル化することが重要になります。モデル化する際には、まずラフなモデルをいくつか形成した上で、そこから得られる解釈に意識を集中した方が生産的だといえるでしょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。未知の数字を考える際には、解説してきたように既知の要素、または推定可能な要素になるまで分解をすることで、未知の数字をある一定の範囲で推定できます。

 

これによって、大雑把なビジネスの規模感を掴むのと同時に、ビジネスにおけるキードライバー(その数字が少し変化すると、結果が大きく変わる変数)を見つけることができるようになります。ご自身のビジネスでも是非ご活用ください。

 

 

フェルミ推定をさらに知るには

地頭力を鍛える

地頭力を鍛える

 

 

参考ページ:市場規模の推定 6つの方法

www.nsspirt-cashf2.com