Ns spirit 投資学・経営学研究室

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【5分でわかる】企業買収M&A 8つのプロセス

M&Aのプロセス

M&Aをする際に、どのようなプロセスを踏んでいくのか?ここでは一般的なプロセスと、各プロセスでどのようなことをするのか、概要を解説していきます。

 

1.ターゲット企業の選定
まずはM&Aのスタートは、会社の事業戦略に基づいたターゲット企業の選定です。この段階では、M&Aをしかける企業内の経営企画、事業部門が中心となって決定します。(会社によってはM&A担当部門が参画します)

このように買い手がを候補を見つけるパターンの他に、売り手の方から案件が持ち込まれる場合もあります。


2.対象企業の情報収集
対象企業が決まったら、次に対象企業に関する詳細情報を集めます。この段階になると、社内スタッフの情報収集能力やファイナンス知識だけで進めるには限界があります。そこで、社外のファイナンシャルアドバイザー(FA)を入れることになります。

 

3.対象企業の簡易価値算定~基本合意 

必要な情報収集が集まったら、簡易な企業価値算定をして買収価格のあたりをつけます(この際にシナジーについても簡易計算します)。この段階では、上下限のレンジを決めて交渉に応じます。入札形式で法的拘束力のない1次ビッドがある場合は、ここまでの算定価値をベースに入札に応じます。

このフェーズでは、DCF法で細かく見ずに、マルチプル法(PER、EBITDA倍率など)で計算することも多いです。

 

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ここで、売り手側と次のステップに進むことが基本合意できれば、本格的な価値算定作業に進みます。

 

4.対象企業の本格価値算定
大まかな企業価値の算定により売り手と基本合意できたら、本格的な交渉と詳細な価値算定に入ります。(入札形式の場合は、入札の結果、優先入札者となってから交渉となります)

この段階では、買収側企業では、経理部門や法務部門が入り、社外スタッフとして会計士、税理士、弁護士などが入ってきます。また、売り手からは買収対象企業に関する資料(IM:Information Memorandum)を渡されます。

価格決定の詳細プロセスは買収価格の決定プロセス を参照ください。

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5.必要資料の請求とマネジメントインタビュー
価値算定作業の中で、IM(Information Memorandum)にある情報だけでは十分な判断ができない場合があります。その場合は、相手方のFA(ファイナンシャル・アドバイザー)を通じて質問を投げかけ回答してもらうというプロセスがとられます。(通常は1日ごとにでてきた質問をQ&Aリストに追加する形でやりとりが行われます)

Q&Aのやりとりとは別に買収対象企業のマネジメントに対してインタビューも行います。これにより、強み・弱みや今後の展望、事業上のリスクを明らかにしていきます。また、マネジメントインタビューには、マネジメントの心証をよくすることで、必要な情報開示をスムーズにしてもらう目的もあります。

 

6.価格の決定・最終契約・クロージング
詳細の価格決定プロセスは買収価格の決定プロセスを参照ください。

 

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買収価格が決定したら、M&Aにかかる契約書(SPA※)を作成し、買収にかかる資金を調達するなどの作業が行われます。

※SPAとは
Share Purchase Agreement 株式譲渡契約書
または Selling and Purchace Agreement 株式売買契約書

SPAには、表明保証条項というものが盛り込まれのが一般的です。

 

※表明保証とは

表明保証とは、契約締結、またはクロージング時点において、その取引に関して提示された情報に関して、その情報が真実であることを保証する条項のことです。表明保証条項とも言います。

 

この条項によって売り手の情報(買収対象会社の財務状況、債務状況、訴訟状況など)が真実であることを担保されます。

 

一般的に、表明・保証違反があった場合、相手方(M&Aにおいては買い手側)は契約解除、損害賠償請求などが可能になることを条項に盛り込みます。

 

7.PPA
株式譲渡が行われた後に、取得した会社の資産をバランスシートにどのように計上するかを検討します。これをPPA(取得価額再配分)と言います。

 

8.M&A後の統合(PMI)
M&A後の統合(以下PMI: Post Merger Integration)で重要になってくるのは、シナジーの創出です。これは事前に算定したシナジー効果が目標になります。

もし、買収金額にシナジーを上乗せしたにも関わらず期待していたとおりのシナジーを出せなかった場合、買収した側の会社の価値が大きく毀損される結果になってしまいます。

シナジー効果の発揮には、PMIにおける様々な機能や制度の統合がスムーズに行われる必要があります。理論上シナジーが出せるはずでも、M&Aをしかけた会社と対象会社との間で円滑なコミュニケーションを図れる体制を作れなければシナジー発揮が難しくなるからです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。実務上は、こうしたプロセスは、社内のM&A専門部署か、コンサルティングファーム、証券会社などが中心に進めていきます。しかし、環境変化の激しいビジネス環境においては、誰もがいつM&Aプロジェクトに巻き込まれるか、わからない状況です。

 

ビジネスパーソンとして、プロセスの概略を理解しておくことが、みなさんの専門業務+αの価値を生み出すことにつながっていきます。

 

企業買収をもっと知りたい方は

バリュエーションの教科書―企業価値・M&Aの本質と実務

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ポストM&A 成功戦略

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