ロジカルシンキング

【5分でわかる】交渉の4ステップ・WIN-WINを作るBATNA・ZOPAとは

 

こんにちは、セーシン(@n_spirit2004)です。

「交渉が苦手で、いつもうまく進められない」

こんな悩みをお持ちの方も多いと思いますが、交渉はビジネスパーソンにとって仕事上の難関のひとつといえるのではないでしょうか。

交渉は相手があることなので、思い通りに進められないという印象を持っているかもしれません。

しかし、交渉にもフレームワークがあります。

フレームワークを習得することで、交渉をスムーズに進める助けになることでしょう。

この記事では、交渉をする際のプロセス・フレームワーク、「4つのステップ」と、WIN-WINを実現するための重要概念である「BATNAとZOPA」について解説していきます。

 

交渉に必要な4つのステップ

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ステップ1.準備

準備段階では、以下の5つのポイントを明確にしておきます。

交渉を優位に進めるためには、これらの点については相手側の考えていることも事前に把握するように努めることが重要です。

交渉者の数

2者であれば構造はシンプルですが、3者以上が絡んでくると一気に複雑さが増します。

交渉者の意思決定権

実際に交渉をする相手が意思決定権者であれば話はスムーズですが、交渉者と意思決定権者が異なる場合、意思決定権者の考え・立場に加え、交渉者の考え・立場まで考慮しなくてはなりません。

争点の数

争点の数が少ないと構造はシンプルですが、妥協点を見出しにくいという特徴があります。逆に争点の数が多いと構造は複雑になりますが、複数の要素の中で、妥協点を見出しやすいという特徴があります。

交渉者の力関係

これは単純に立場や権力の違いだけでなく、持っている情報量なども含んだ力関係です。

最大限譲歩できるポイント

価格やその他条件で、最大限どこまでなら譲歩できるかということです。

予め決めておくことで、その場の成行で相手の言いなりになることを防ぐことができます。

譲歩できるポイントを探るためには、後ほど説明するBATNAとZOPAも大事になってきます。

 

ステップ2.雰囲気作り

交渉がスタートしたら、いきなり本題に入らずに世間話や場が和む話をして交渉をしやすい雰囲気を作ります。

その上で少しずつ本題に入っていき、その中でお互いの課題、その交渉で何を決めるべきか明確にしていきます。

 

ステップ3.条件のすり合わせ

課題の中で、お互いの合意が得られない部分について文字通り交渉をします。

このときに、Yes or Noというスタンスだとなかなか折り合いがつかないので、条件をパッケージ化して交渉を進めることで話がうまくいきやすくなります。

例えば、価格だけの話にフォーカスせずに、支払条件やデリバリー条件などをパッケージにしてトータルで話をするという方法があります。

これらも事前の準備段階で用意しておけるとベターです。

 

ステップ4.クロージング

最後に決めたことをもう一度おさらいして、契約書に書く内容を決めます。契約書自体は後日清書したものを取り交わす形になります。

 

交渉で実現したいのはWIN-WINシチュエーション

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交渉によって得られる結果は、交渉の成果の大小、相手の関係の良し悪しという2つの軸を使って以下の図のように整理できます。

この中で、最も避けたいのは結論を先延ばしにしたり、お互いが妥協して交渉を終える状況です。

また、相手を完全に打ち負かしてしまうWin-Loseという状況は一時的にはプラスになりますが、相手との長期的な関係を考えると避けたい結果です。

成果と関係の両方を考慮していると、真ん中の妥協に陥ることもありますが、妥協も交渉では避けたい結果です。

妥協というのは一見良いように見えますが、お互いにとってより大きな価値を生むWin-Winシチュエーションを逃してしまっているという状況で、Lose-Loseの位置づけに近い結果になるからです。

したがって、交渉の結果として狙うべき姿は、Win-WInのシチュエーションです。

 

BATNAとZOPA

このWIN-WINシチュエーションを実現するために、おさえておきたい概念がBATNAとZOPAです。

交渉の前に、自分と交渉相手のBATNAと、ZOPAを押さえておくことで、WIN-WINのシチュエーションを実現する助けになるのです。

 

BATNAとは

BATNAとは、交渉が決裂したときの対処案の中で最もよい案という意味です。

Best Alternative to a Negotiated Agreementの頭文字をとってBATNA(バトナ)と呼びます。

例えば、買い手のAさんと売り手のBさんが、原付バイクの売買交渉をしているとしましょう。

買い手のAさんは今回の交渉の前に、別の人(Cさん)から同じ原付バイクを8万円で売ると持ちかけられています。

一方、売り手のBさんは今回の交渉の前に、別の人(Dさん)から同じ原付バイクを6万円で買うと持ちかけられています。

このとき、お互いのBATNAは、次のようになります。

買い手のAさん:Cさんから8万円で買う

売り手のBさん:Dさんに8万円で売る

今回は単純化するために値段だけに言及していますが、実際には値段以外にもBATNAとして考える対象はあります。

  • 年式
  • 走行距離
  • 受け渡しの場所
  • 相手との人間関係

 

ZOPAとは

ZOPAとは、合意可能領域という意味です。Zone of Possible Agreementの頭文字をとってZOPA(ゾーパ)と呼びます。

先ほどの原付きバイクの売買の事例で考えてみます。

AさんにとってのBATNAは8万円で、BさんにとってのBATNAは6万円でした。

つまり、この売買交渉においては、6万円~8万円の間にZOPAが存在することになります。

これは、6万円~8万円の価格であれば、両者がWIN-WINになる交渉です。

交渉では、このBATNAとZOPAを事前に探ることが大事になってくるのです。

逆にZOPAが存在しない交渉はお互いに譲歩できるポイントがないため、交渉するだけ時間の無駄ということになります。

 

BATNAを探る方法

BATNAが大事であることは理解できても、相手のBATNAを事前に知ることは難しいでしょう。

そこで、次のような方法でBATNAを推定する必要があります。

  • 世間の相場から推測する:先ほどのバイクの売買だと、中古の原付バイクがいくらくらいで市場で取引されているかを調べる方法があります。
  • 常識に判断する:中古の原付バイクが20万円も30万円もするということは考えづらいと思います。世間一般の常識の範囲でBATNAを考えてみるのも1つの方法です。
  • アンカリングを使う:これは交渉の中で、BATNAと想定される金額から外れた金額を言って、相手の様子を伺う方法です。例えば、買い手のAさんなら、「5万円ならどうですか?」と言って、反応を見てみるのです。もし、売り手のBさんがあり得ないという反応をしたなら、BATNAがもっと上の金額であることがわかります。

ただし、こちらにBATNAがない状態で交渉するときは、交渉相手の仕掛けてくるアンカリングには要注意です。

例えば、AさんがBATNAを持たずに交渉に臨んでいるとします。

ここでBさんから、3ヶ月後には原付バイクの需要が増えることが予想されて、9万円くらいの値付けになるという情報を提供されたらどうなるでしょうか。

その時点で、Aさんの中には9万円という仮想BATNAが出来上がります。

こうすると、BさんのBATNAとの間にZOPAが生まれますが、これをそのまま鵜呑みにするのは危険かもしれません。

交渉前には、可能な限り情報を集めておいて、交渉相手の本当のBATNAはいくらなのか?交渉相手が言っていることは本当なのか?を判断できるような準備をしておきましょう。

 

まとめ

以上、交渉のプロセスと、WIN-WINを作るためのBATNAとZOPAでした。

  • 交渉のステップは、準備、雰囲気作り、条件のすり合わせ、クロージングの4つ。
  • 交渉で狙うべきは妥協ではなく、WIN-WINシチュエーション。
  • WIN-WINを作るために重要なのがBATNAとZOPA。BATNAとは、交渉が決裂したときの最適な代替案、ZOPAとは、お互いのBATNAの間に存在する妥結可能領域のこと。
  • BATNAを探るには、世間の相場から判断する、常識から考える、アンカリングを使うなどが有効である。
  • 交渉相手がアンカリングを使ってきたときには要注意。本当に正しい情報かを判断できる知識を事前に持ち合わせておくと交渉で不利にならない。

 

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セーシン
元製造業のリーマン管理職。海外駐在や新規事業を経験後、40代で独立し複数の会社から業務を受託するフリーランスにキャリアチェンジ。国内外の仕事を受けています。ウェブサイト運営歴15年、20代からの学びをこのブログにまとめています。 ツイッターアカウントはこちら
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