Ns spirit 投資学・経営学研究室

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【2分でわかる】原価分解とは 変動費と固定費の仕分け 勘定科目法と最小二乗法

原価分解
原価分解とは、原価を変動費と固定費に分けることをいいます。原価分解は、管理会計でよく使われる損益分岐点分析をする際に必要な処理になります。また、事業計画を作る際にも売上と費用の関連性を明確にするために、原価分解が使われます。

 

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■変動費
操業度(売上高)の増減に応じて変動する費用。
(例)原材料費、仕入原価、販売手数料

■固定費
操業度の増減に関わらず総額で変化しない費用。

 

分解の方法 

分解の方法には、主に2つあります。

■勘定科目法
勘定科目法とは、勘定科目別に変動費か固定費かを決めていく方法です。ただし、勘定科目によっては、変動費と固定費が混じり合っている場合があります。こういう場合は、その科目の中で、どちらが比重が高いかを見て判断する必要があります。

 

特にステップド・コストについては注意が必要です。これは短期視点で見ると固定費になるが、長期視点で売上拡大がしていくと、増加するようなコストです。例えば、間接人員の費用は短期的な売上微増で増えるものではないですが、長期的に見て売上が3倍、4倍になる場合には、変動費的な要素にならないかを見ておく必要があります。

 

※ステップド・コスト

売上の拡大に完全比例する変動費ではなく、売上が拡大していく中で、あるポイントに来た時に階段状に上がっていくコストです。

 

ステップドコスト

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■回帰分析
回帰分析とは、売上高と総費用の関係から最小二乗法(※)を使って求めていく方法です。最小二乗法は手計算では面倒ですが、エクセルを使えば簡単に行うことができます。横軸に売上高、縦軸に総費用をとって、最小二乗法で近似直線を引くと ( ax + b ) という形の数式が現れます。このとき、aが変動費率、bが固定費ということになります。

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最小二乗法とは(※)

最小二乗法とは、過去のデータから一定の傾向を見出すために使われる手法のことです。最小二乗法では、あるデータの平均値をYとしたとき、個々のデータXとの差(X-Y)の2乗の総和が最小になるようにします。

何となくしかつかめないデータ間の関連性に対し、最小二乗法を用いると関連性を数式で表すことができます。


※最小二乗法の例
例えば、売上と費用に次ぎのような関係があるします。

  売上 費用
1年目 1000 844
2年目 1050 860
3年目 1250 951
4年目 1400 1002
5年目 1500 1029


最小二乗法をつかって比例関係を示したグラフは次ぎのようになります。(xは売上を、yは費用を表します)


エクセルを使った最小二乗法による近似式

 

なお、この例は、売上に対する費用を変動費と固定費に分けるために用いられるもので、近似式から求められた0.3819は売上に対する変動費率を、463.68を固定費を表します。