Ns spirit 投資学・経営学研究室

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【2分でわかる】PBRとは 株価純資産倍率 株式投資尺度 計算方法

PBR 株価純資産倍率
PBRとは、株式投資をする上でPERに並びよく出てくる指標です。PBRとは企業の時価総額が総資産の何倍あるかを表す指標です。PBRは、ベンチャー企業の評価にはあまり用いられず、大企業の株価を評価するときによく用いられます。


PER 株価収益率 最もメジャーな株式投資尺度

 

PBRの意味
PBRは株価Pと1株当りの純資産(資本)BPSから次のように求められます。

 PBR = P/BPS = 時価総額 / 株主資本(評価・換算差額等含む)
     = 時価総額 / (資産-負債-少数株主持分-新株予約権)

   (※06年5月新会社法施行より、資本の部の区分が変更されています)

PBRの考え方では、株価はBPSの将来の成長を期待していることになります。BPSの成長とは理論的には次のように表すことができます。

 来期のBPS = 今期のBPS × (1 + ROE×配当性向)

PBRが1倍ならば、時価総額と純資産(資本)が等しいということになり、その企業の株式を全て買い取ると、等価の純資産(資本)を得ることができます。したがって、PBRが1倍に近いときは、株価が割安であると判断できます。

PBRが1倍より低ければ、時価総額に比べ純資産の方が価値が大きいということになり、投資の価値があるように見えます。しかし、PBRが1倍を下回るのは、市場がその会社の事業をほとんど評価していないとする見方もできます。あるいは保有資産の簿価が大幅な含み損を抱えている(例えば土地の価格下落など)と考えることもできます。PBRが1倍を下回っている場合は注意が必要です。

 

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減損会計の影響
減損会計(※)の導入により、資産の含み損は貸借対照表の資産の部から差し引かれ、損失として損益計算書に記載されるようになりました。(含み益は算出されません)

したがって、PBRにも資産の含み損が反映されるようになるので、PBRは純粋に貸借対照表に記載されない「のれん」(無形のブランド価値など)が評価される指標と考えることができます。また、減損会計導入後もPBRが1倍を割っているということは、本当に割安なのか、事業としての価値を認められていないかのどちらかになると考えられます。

 

減損会計とは(※)

減損会計とは、価値が低下している固定資産を実態に合わせて減額する会計処理のことです。

 

貸借対照表上の固定資産は、取得原価主義(資産購入時の価格を元に)で記載されています。これまでは、資産の時価が目減りして取得価格を下回っても、財務諸表にその目減り分が表れてきませんでした。

 

この減損会計を適用すると、固定資産を実質価値で財務諸表に反映することができ、企業への投資家に対して適切な情報を提供することにも繋がります。

 

資産の帳簿額と実質額(時価)の差は特別損失として損益計算書に計上されます。一方で、特別損失と同額だけ、貸借対照表の資産額を減少させます。

 

資産の時価は、資産を売却した場合の額と、資産が将来生み出すキャッシュフローの現在価値のどちらか大きい方の額を採用します。

 

減損会計のイメージ