管理会計

【3分でわかる】機会原価、埋没原価(サンクコスト)【意思決定に注意したい費用】

 

管理会計上の原価には、変動費・固定費、直接費・間接費など様々分類があります。

しかし、これらの費用以外にも実際は発生していないのに、意思決定に影響を与える費用というものがあります。

この記事では、その代表格である機会原価と埋没原価について解説をしていきます。

 

機会原価とは

機会原価とは、あるオプションを採用したときに、採用しなかったオプションを採用していた場合に得られた利益のことです。

採用しなかったオプションが複数ある場合は、その中で最も有利なものを採用した場合の利益を用います。

機会原価は機会費用とか機会損失、機会コストとも呼ばれます。

例えば、オプションAとオプションBがあったとき、オプションAの利益が50万円で、オプションBの利益が40万円だとします。

このときオプションAを採用した場合、オプションBの利益40万円が機会原価になります。

もうひとつ例をあげると、ある人が月収30万円の仕事Xについていたとして、その人が実は同じ時間を使って、月収40万円の仕事Yもできる機会があったとすると、収入は30万円ですが、機会原価は40万円だったということになります。

これら二つはともにリソースの制約があり、二つのオプションを同時に進められない場合の話ですが、このようにリソース制約があるときには、何らかの機会原価が発生します。

複数のオプションを選択するときには、その機会原価を可能な限り想定しておく必要があるわけです。

投資の判断の際に、何が機会原価になっているのか正確に見極めないと、本来は投資すべきものでないものに投資をしてしまう、逆に投資の必要なものに投資を止めてしまうということが起こり得ます。

なお、調達資金に対する機会原価の考え方をファイナンスの中で説明しているのが、割引率になります。

割引率の参考ページ

【5分でわかる】WACCとは CAPMとは 割引率・資本コスト・計算方法 こんにちは、セーシン(@n_spirit2004)です。 DCF法における割引率とは、DCF法を用いる上で必要不可欠な数字...

 

埋没原価(サンクコスト)とは

埋没原価とは、どのオプションを採用しても発生する原価、またはすでに発生してしまっている原価のこといいます。

したがって、埋没原価は経営の意思決定には影響のない原価で、文字どおり考慮の対象から埋没させて見えなくなしてしまうべきものです。

埋没原価は、埋没費用とも呼ばれ、英語ではサンクコスト(Sunk Cost)とも呼ばれます。

しかし、埋没原価は意思決定に関係ないはずなのに、現実にはこの埋没原価を意識してしまうことが多々あります。

例えば、ある人が競馬の最終レース前までに3万円負けているとします。

そこで、最終レースの馬券購入時にそれまで負けている3万円を意識して、穴狙いをしている場合、この人は埋没原価にとらわれて意思決定していることになります。

なぜんら、本来は以前の結果に関係なく、最終レースだけをプラスにできることを考えるのがベターな戦略だからです。

このケースだと、3万円という埋没原価は馬券の購入時には全く無関係な数字のはずで、最終レースで1万円の利益を狙うのがベターであれば、そうすべきなのです。

もちろん最終レースでのベターな戦略の延長線上に埋没原価をカバーできるものがあればベストですが、人は最終レースでベターな結果を得るよりも、その日トータルの負けに目を向けてしまいがちなのです。

 

まとめ

機会原価は目に見えないですが、常に意思決定に関わる重要要素として考慮しておく必要があります。

一方で埋没原価は、どうしても意識の中にチラつきますが、意思決定からは外して考える必要があります。

みなさんも意思決定をする際には、是非この2つの原価を正しく認識してみてください。

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セーシン
元製造業のリーマン管理職。海外駐在や新規事業を経験後、40代で独立し複数の会社から業務を受託するフリーランスにキャリアチェンジ。国内外の仕事を受けています。ウェブサイト運営歴15年、20代からの学びをこのブログにまとめています。 ツイッターアカウントはこちら
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