仕事の効率化

【例文付】稟議書とは 仕事がデキる人の書き方・フォーマット

 

会社の中で使う重要書類のひとつとして稟議書(読み方:りんぎしょ)があります。

 

しかし、ビジネスパーソンの中には、

「稟議書の決裁がなかなか下りない」

「毎回、稟議書を否認されてしまう」

という悩みを抱えている人も少なくありません。

 

私は、一部上場企業で勤務してきて、数多くの稟議書を作成して決裁をもらってきましたが、デキるビジネスパーソンの稟議や稟議書には、多くの共通点が見られました。

 

この記事では、稟議・稟議書について解説していきます。

 

稟議・稟議書とは

稟議とは、会社で新規に導入したい案件について、その中身を説明するための書類(稟議書)を回覧して決裁者から承認を受けることをいいます。

通常、承認・決裁は会議でも行われますが、会議を開くほどではない事柄については稟議という形で承認を得るようにしていきます。

その稟議に使われる書類のことを「稟議書」と呼んでいます。

 

内部統制上、会社内の決まりごとが口頭で適当に決まっているというケースばかりだと、会社の管理システムの不備を問われてしまいます。

誰がどのような権限でその内容を決裁しているのかを稟議書で明確にしておくことは、会社が仕組みの中で運営されていることを示す重要な書類になるのです。

 

稟議書が必要となる場面

稟議書が必要となる場面は、会社ごとに取り決めあります。よくあるのが以下の場面です。

  • 一定金額費用を使う場合
  • 新たに人材を採用する場合
  • 契約を締結する場合
  • 出張する場合

 

それぞれの場面の詳細を説明します。

一定金額以上の費用を使う場合

何かの費用を使う際に稟議書を作成することがあります。

稟議書が必要になるケースは会社の取り決めによって異なりますが、100円、1000円の細かい金額の決裁まで稟議書を作って回覧していると大変な工数になります。

通常は10万円以上とか20万円以上などのように、一定金額以上が発生するときに稟議書が必要となるケースが多いです。

 

新たに人材を採用する場合

新たに人材を採用する場合に稟議書を作ることもあります。中途採用した人材の入社を決めたときや、派遣社員の増員をする場合です。

 

人員計画は通常年度予算で決められることが多いので、稟議書で決裁をするというよりは、予算内での採用を前提とした上で稟議書を作られるケースが多いです。

 

契約を締結する場合

社外との契約締結も会社にとって重要事項です。

 

通常は契約書にサインをする人が、稟議書に決裁をするようにします。

 

出張する場合

出張の稟議対象としている会社は多いです。

 

会社のお金で出張する以上、勝手に行って、勝手に帰ってくるわけにはいかないので、稟議を出すことによって、誰がどういう目的で出張することを誰が確認して承認したのかを明確にしておく必要があります。

また、海外出張の場合、危険地に赴く場合もありますので、稟議書に旅程を書いておくことで、会社として予め出張の危険度合いを把握しておく必要があります。

 

稟議書に書く項目

稟議書に書く項目としては、先ほどの4つの場面別に次のように分けられます。

費用 人材 契約 出張
目的 費用を使う目的 人材を採用する目的 契約を締結する目的 出張する目的
必要金額 対象物の費用 人材獲得コストおよびランニングコスト 出張費用
支払先 購入する予定の会社 人材エージェント等 旅行エージェント等
スケジュール 費用発生日、計上日 採用期日 契約締結予定日 出張日程
効果 費用を使って得られる効果 人材を採用することで得られる効果 契約締結によって得られる効果 出張によって得られる効果
リスク 効果が実現しないリスク 効果が実現しないリスク 効果が実現しないリスク 効果が実現しないリスク

 

稟議書の例文

費用稟議を題材ににして稟議書の例を書いてみます。

稟議書

日付: 2019年2月26日
稟議申請者: 山田太郎
稟議決裁者: ●●技術部長、▲▲財務部長

 

稟議目的
主力製品××の生産工程用の検査設備の老朽化に伴う設備更新費用。生産停止のリスクを回避するために、2019年7月までに導入・切り替えを実施する。あわせて生産効率の改善を図る。

 

必要金額
20,000,000円(年初計画の予算内の金額)

 

支払先
A社(B社との相見積りによって決定)

 

スケジュール
2019年2月 発注
2019年5月 設備納品
2019年6月 生産工程に導入、試運転
2019年7月 切り替え

効果
老朽化した設備の運用を続けることで発生する生産停止リスクを回避できる。また、これを機会に従来の検査機よりも生産性の高いものを導入することで、生産効率を5%改善させる。金額効果は400,000円/月。

 

リスク
A社の繁忙期重なっており、設備導入に遅れが生じる可能性もあるため、毎週のA社との打ち合わせで進捗を正確に管理する
設備導入による予期せぬ生産不良が考えられるため、試運転期間を通常よりも眺めの1ヶ月とることで事前に課題を洗い出して解決を図る

 

添付資料
見積書(A社および相見積もり先B社の見積書)

 

稟議書をスムーズに決裁してもらうためのポイント

稟議書をスムーズに決裁してもらうためには、いくつかポイントがあります。ここでは3つのポイントを紹介します。

予算内の案件はそれを強調する

稟議の決裁者の立場から考えると、その費用が予算内の費用かどうかは大きな判断材料になります。予算内の費用であれば、決裁者も安心して決裁できるので、予算内の費用であれば、それを強調することが大事になってきます。

 

決裁者の考えを事前におさえておく

決裁者がどのような考えをもっているのか、事前に把握しておくことも重要です。

 

ここでの考えとは、二通りあります。

  • 決裁案件全般にわたって適用される決裁者の基本的スタンス
  • その案件に対する決裁者のスタンス

 

まず前者については、日頃の情報収集や会話などから確認しておく必要があります。例えば、相見積もりが3社以上ないと決裁しないとか、金額よりも品質的な点を重視して決裁する傾向があるなどです。

加えて、その案件に対するスタンスも確認しておく必要があります。例えば、上記の例のように予算内の案件で、詳細内容を任してもらえることが事前に確認できているのであれば、詳細を事細かに書かなくてもよいでしょう。

一方で、決裁者が非常に重視している案件で、様々な意見を持っている場合は、それをできる限り反映した形にしておくのがよいでしょう。

 

こうした情報収集を適切に行うことで、稟議書を否決されて無駄な工数が発生するのを省けます。

 

根回しをしておく

上記の決裁者の考えとも重なる部分ですが、決裁者に事前の根回しをした方がスムーズな場合があります。

決裁者の中には、文字だけ理解したくなく、話を聞いて理解してから決裁したいというタイプの人もいます。そうした人には、事前に5分でも会話をして、案件を理解してもらった上で書類を提出する方がスムーズです。

複数の決裁者が異なる意見を持っている場合も、根回しをして調整を図っておくべきでしょう。

 

また、もし稟議書の案件が予算外なら、根回しなしで通ることはあり得ないので、事前に決裁者か、場合によってはさらに上の上位役職者に根回しをしておく必要があるでしょう。

 

根回しに関してはこちらの記事に詳細を書いています。

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まとめ

一定規模以上の組織に所属するビジネスパーソンにとって、物事を進める上で稟議書の作成は避けては通れない書類です。

だからといって、仕事の本質的ではない社内の取り決めである稟議に時間をかけるのも避けたいものです。

 

ここに挙げたようなポイントを押さえて、スムーズに稟議書を作成して稟議の承認をもらうことで、デキるビジネスパーソンの仲間入りをしましょう。

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