ビジネス書

【50代向け】出世できなくなくても人生の競争で勝つ「50代からの稼ぐ力」より

50代から稼ぐ力を身につける5つのポイント

  • 会社にいる間に新しいことにチャレンジする
  • ドゥ・モア・ベターの考え方から脱却する
  • さまざまな事象を当事者目線で考える
  • IT・ソフトウェアの知識・スキルを磨く
  • 顧客ニーズを掴むスキルを磨く

まずは副業から小さく始めてみることが大事!
平社員の方がむしろチャンスはある!

もうこれ以上、出世はできないだろうな

50代にもなると、出世競争の先はほぼ見えているはずです。

では、50代で出世できないとわかったら、どのようにすればよいのでしょうか。

その答えの1つを示してくれるのが、私のおすすめのビジネス書のうちの一冊でもある「50代からの稼ぐ力」です。

元マッキンゼーの有名コンサルタント大前研一氏が書いた、50代に向けてエールを送る本です。

  • 2040年に3人1人が65歳以上になる中で、従来の老後という概念はない
  • もう●歳だからという言葉は禁句

大前氏自身も80歳を超えて、なお元気で、仕事や趣味に打ち込んでいる様子です。

この記事では、その大前研一の著書「50代からの稼ぐ力」の書評も兼ねて、出世できないとわかった50代が考えるべきことを記していきます。

>>中年期のキャリアを考えるときにおすすめの本

定年後の魔の15年に備える

現在の年金受給年齢は65歳で、会社の定年である60歳から5年間あります。

その5年は「魔の5年」と呼ばれているそうですが、年金受給年齢が75歳に引き延ばされると、「魔の15年」時代が到来します。

仮に定年が65歳まで延長されたとしても「魔の10年」です。

大前氏は、この「魔の15年」に対して必要となる金額を定量的に試算していて、仮に15万円/月の生活費が必要だとすると、15年間で2700万円が必要になるとしています。

このような定年後の生活を支えるための稼ぎを得るためには、稼ぐ力が必要で、それは遅くとも50代のうちから磨いておく必要がある論じています。

50代から稼ぐ力を身につけるために必要なこと

50代から稼ぐ力を身につけるためには、以下5つことを考える必要があります。

50代から稼ぐ力を身につける5つのポイント

  • 会社にいる間に新しいことにチャレンジする
  • ドゥ・モア・ベターの考え方から脱却する
  • さまざまな事象を当事者目線で考える
  • IT・ソフトウェアの知識・スキルを磨く
  • 顧客ニーズを掴むスキルを磨く

会社にいる間に新しいことにチャレンジする

50代なら、強制的なリストラにあわない限りは、幸いにしてまだ会社で働けます。

その間に、会社を実験台にしてさまざまなトライアルを会社に提案し、そのトライアルの中で「会社の名前」から「個人の名前」で仕事ができる土壌を作ろうと提言しています。

つまり、自分の「値札」と「名札」を作れということです。

スキルの中では、特にIT関連のスキルを磨くことが重要だとしています。

日本の中小企業ではIT化が遅れているので、中小企業で将来大きな需要が発生することを見込んで、今のうちにITで使えるスキルを磨けば、食うに困らないというわけです。

一例として、「勘定奉行」のような経理ソフトを使いこなせるようにするとか、サイバーマーケティングのスキルを身につけるということを提案しています。

特に今後は企業の副業解禁の流れが加速していくので、副業の一環としてそうしたスキルを身に着けようという提言なのです。

ドゥ・モア・ベターの考えから脱却する

ドゥ・モア・ベターとは、より良いものを作る・売るという発想です。

従来までの競争では、このドゥ・モア・ベターの発想こそが競争優位だったのですが、今の時代、この発想では細かい技術競争の消耗戦になるばかりで勝ち目はない。

だからといって、価格競争をすれば、極論いうと社員の給料を削らないと勝ち目がないという世界になってしまいます。

さまざまな事象を当事者目線で考える

現代に生きるリアルな登場人物をベースに、当事者意識を持って頭を使うことで、顧客目線が養われるとしています。

TSUTAYAを展開する「CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)」の社長になったらどうするか?北朝鮮の金正恩になったら、どのようなアクションをとるか?

このような一見自分には関係ないと思える問いを自分にぶつけることで、さまざまなことに当事者意識を持って考える癖が身につくというのです。

大前氏は、唯一絶対の答えを求めることに価値はなく、答えのない問いに対して説得力を持った複数の答えを導く訓練をすべきだと言っています。

IT・ソフトウェアの知識・スキルを磨く

今の50代の人は、IT・ソフトのスキルが少ない人も多いと思うので、逆にチャンスです。

会社が定年になるまでに、勉強してスキルを身に着けておけば、一歩抜きん出て個人の名札で仕事がとれるようになっていきます。

本書で書かれているようなソフトウェアの操作スキル程度であれば、50代でも全く問題なく習得可能でしょう。

顧客ニーズを掴むスキルを磨く

自分の名札で仕事をする上で最も大事なことは、顧客のニーズをつかむことです。

ニーズに対して解決策を提供できる存在になれば、自然と食うに困らない稼ぎを得られるようになります。

では、どのように顧客ニーズを見つければよいのか?

1つのアイデアは、このあと副業に取り組んでみることです。

出世できないとわかったら準備すべきこと

本書の内容を踏まえると、出世できないとわかった50代がやるべきことは、以下2つでしょう。

  • 負荷のかからない副業から始めてみる
  • むしろ平社員の人ほど積極的に挑戦する

負荷のかからない副業から始めてみる

今はPC1つでさまざまな副業を始められるので、負荷のかからない副業からスタートしてみるのがよいでしょう。

たとえば、ビザスクのようなスポットコンサルに登録して仕事を受ける方法があります。

ビザスクでは、大きく稼げませんが、1回あたりのコンサルは基本的に1時間なので負荷は少ないです。

50代のシニアの経験を求めている企業は少なくないので、自分の値札と名札を作る練習として、最適の場と言えるでしょう。(私もビザスクを使って、50代、60代の方にインタビューをしたことが何度もあります)

関連記事:【ビザスク体験談】時給1~3万円の副業コンサル【評判は?】

それ以外にもクラウドソーシングや、複業プラットフォームを利用して、仕事を受注するのもよいでしょう。(詳細は以下のリンク先に書いています)

関連記事:在宅勤務のスキマ時間でできる副業【サラリーマン向けのおすすめ】

実際に仕事を受けて顧客と直接話をすることで、顧客のニーズや磨くべきスキルが少しずつ見えてくるようになります。

むしろ平社員の人ほど積極的に挑戦する

サラリーマンとして出世すると組織のしがらみでさまざまな雑務が増えてしまいます。

また、一旦給与の高い役職についてしまうと、どうしてもその役職を維持する方向で行動してしまいがちです。

つまり、役職が上の人ほどかえってチャレンジしにくくなるのです。

一方で、気楽なポジションである平社員だと、さまざまなチャレンジをしやすく、自由に動き回って情報収集できます。

失敗したところで、大きな責任をとらされるわけでもありません。

どれだけ会社で出世して偉くなっても、ほとんど人は会社を定年するとただの人です。

出世できないことを逆手にとって会社を活用してスキルアップすれば、定年後は一歩先を行ける可能性も十分にあります。

まとめ

以上、大前研一氏の「50代から稼ぐ」をベースに、50代で出世できないとわかった人がやるべきことを書いてみました。

定年後の生活に不安を感じる方は、本書を読んでみてはいかがでしょうか。

大前氏の考えがひとつの見方として参考になるかと思います。