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ロジハラとは?する側される側の対処法【ロジカルシンキングは刃物と思って扱うべし】

ロジハラとは?する側される側の対処法

 

ビジネスを合理的に進める上で論理的であることは、大変重要なことです。

しかし、あまりにロジカルに人を追い詰めると「ロジハラ」などと言われてしまいます。

この記事では、ロジハラとは何なのか?ロジハラが起きる原因、対応策について、管理職経験も踏まえて解説していきます。

ロジハラを「意味不明」と片付けたり、「何が悪いの?」と開き直ってしまうと、ますますロジハラ路線を進むことになるので要注意です。

関連記事:仕事ができる人になるための【10のスキルと4つのマインド】

 

ロジハラとは

ロジハラとは、ロジカルハラスメントまたはロジックハラスメントの略で、相手を正論によって追い詰める行動のことです。

近年では、セクハラ、パワハラなどと並ぶハラスメント(嫌がらせ)の一種とされています。

例えば、以下のようなやりとりはロジハラと見なされる可能性があります。

上司Aさん
上司Aさん

Bさん、明日の会議の資料どうなっている?

部下Bさん
部下Bさん

すいません、他の案件が立て込んでいて、途中までしかできていません。

上司Aさん
上司Aさん

明日の会議、朝一番だってわかっているよね?どうしてできていないの?

部下Bさん
部下Bさん

申し訳ないです。今からすぐに着手します。

上司Aさん
上司Aさん

いや、申し訳ないとかじゃなくて、なぜか理由を聞いているでしょ?先週末にお願いしてから3日あったよね?その間に何してたの?忙しいとはいっても、◯◯の調査と××のデータ収集なら2-3時間でできるし、それを資料にまとめるにしても半日あれば大丈夫なはずだよね?どうして?

部下Bさん
部下Bさん

いや、、、あの、、、

他にもこのようなロジハラがあります。

 

ロジハラの問題点

ロジハラと言うと、

「ロジハラの何が悪い?、論理的に話すのは当然でしょ?」

「ロジハラとか意味不明、正論を言ったらダメってこと?」

という反応がありますが、問題なのは論理的に相手を詰めて、結果として仕事の生産性を落としてしまうことです。

先ほどの例だと、Aさんは正論をかざす中で、以下の2つの問題が起きてしまっています。

  1. ロジハラによって職場の雰囲気が悪くなる
  2. ロジハラをしても根本的な問題解決にはなっていない

上司のAさんにとって理想の姿は、「明日の会議の資料が間に合っていること」と、「今後同じことを起こさないようにすること」のはず。

そうであるにも関わらず、感情に任せて正論をかざして理想から遠ざけてしまっていては、マネジメントとしては問題ありと言わざるを得ません。

 

ロジハラが起こる2つの原因

ロジハラが起こる理由は、ロジハラをする側(先ほどのケースだと上司)が以下の考えを根底に持っているからです。

  • 相手よりも自分が優位であることを見せつけたい
  • 自分のお願いしたことができていないことに対する怒りを正論にすり替えてぶつけている

それぞれ詳細を見ていきましょう。

 

相手よりも自分が優位であることを見せつけたい

ロジハラをやりがちな人は、相手よりも自分が優位であることを見せつけたいという感情があります。

この傾向の人は、ロジハラをしている相手だけでなく、周囲の人にも「俺はすごいぞ」と見せつけたい欲求を持っていて、人前で相手をロジカルに詰めていきます。

仕事の本来の目的は何だったのか?を冷静に考える必要があります。

 

怒りを正論にすり替えてぶつけている

お願いした仕事ができていないときに、「バカヤロー、明日の会議で俺が恥かいたらどうするんだよ~」という怒りがこみ上げることもあるでしょう。

しかし、ストレートに怒りをぶけるのは格好悪いので、正論を盾にして相手に怒りの矛先を向けるのです。

こういう人は、自分では

「俺は感情で言っているんじゃなくて、あくまで冷静に論理的に話をしているんだ」

と思いがちですが、実際には論理武装した怒りの感情なのです。

 

論理的な指摘をロジハラにしない3つのテクニック

ロジハラは避けようとは言っても、ビジネスである以上、論理的に物事を進めることは不可欠です。

そうなると、必然的に部下に対して論理的に指導をする場面も必要になるでしょう。

その際にロジハラにしないようにするためのテクニックが3つあります。

  • 人ではなくメカニズムを責める
  • 正論を振りかざさずに一緒に考える姿勢を見せる
  • ポジティブな言葉を使う

それぞれ詳細を見ていきましょう。

 

人ではなくメカニズムを責める

まず、人を責めて物事が解決することはないという認識を持ちましょう。

「なんでできていないの?」

と言って原因を論理的に詰めても、根本的に次から失敗が防げるようにはなりません。

重要なことは、「彼(彼女)が資料を完成できてないのは、何が邪魔したからなのだろう」というメカニズムを責める姿勢を持つことです。

この点に関しては、「ザ・チョイス」という本に以下のように書かれています。

どんな仮説を立てるにしても、いきなり人に非を求めるのではなく、本当に相手に責任を求めていいのかどうか、その検証がなされなければならない。

(中略)

充実した有意義な人生を送る可能性を高めたいと望むのであれば、ものごとを明晰に思考する方法を身につけなければならない。そしてそのためには、すぐに人を責める癖はなくさなけれならない。はっきりとした根拠もなく、人に非を求めてはいけないのだ。

ザ・チョイスより抜粋

関連記事:仕事で成果を出すための本質を記した「ザ・チョイス」書評・要約

 

正論を振りかざさずに一緒に考える姿勢を見せる

メカニズムを責める場合は、自分だけでメカニズムを考えずに、失敗した相手と一緒に考えるようにしましょう。

このときに大事なのは、「あなた自身を責めているのではなく、失敗が起こったメカニズムを責めているのだよ」というメッセージや姿勢を示すことです。

人をロジカルに詰めると病んでしまうこともありますが、メカニズムが相手であれば、徹底的にロジカルに詰めても病むことはありません。

このときに、「なぜ?」と言うと相手は自分を責めていると思ってしまうので、「何が原因だったのだろう?」と客観的な原因を引き出すように努めることが大事です。

 

ポジティブな言葉を使う

失敗が起こるような場面では、ついつい否定的な言葉を使ってしまいがちですが、なるべくポジティブな言葉を使うようにしましょう。

例えば、先ほどの事例だと、以下のような応答をしてもよいでしょう。

上司Aさん
上司Aさん

Bさん、明日の会議の資料どうなっている?

部下Bさん
部下Bさん

すいません、他の案件が立て込んでいて、途中までしかできていません。

上司Aさん
上司Aさん

何!できていない?よし、じゃあ明日までに作れる方法を一緒に考えようか?

部下は、「明日の会議の資料どうなっている?」と聞かれた時点で、内心では「うわっ!やべえ!」と思っているはずです。

なので、ロジカルに詰めるよりも前向きな言葉を使って、明日の会議の資料を完成させるために、今からでも戦力にする方法を考えるべきでしょう。

 

ロジハラをされたときの2つの対処法

逆にロジハラを受ける側の対処法としては、以下の2つがあります。

  • 言い訳をしない
  • 前向きな解決策を提案する

それぞれ詳細を見ていきましょう。

 

言い訳をしない

ロジハラをする人に対してつまらない言い訳をすると、ロジハラはますます加速します。

ロジハラをする人は、たいてい頭が切れるので、「あっ、言い訳をしているな」と感じたら、その言い訳を論理的に論破する方法を考えて攻撃を始めます。

なので、言い訳や反論の余地があったとしても、

「私のミスでして、申し訳ありません。」

と言い訳をせずに、謝ってしまうのが得策です。

 

前向きな解決策を提案する

ロジハラを延々と続けることは、ロジハラを受ける人にもマイナスですが、冷静に考えてみるとロジハラをしている人にとってもマイナスであることは明白です。

だから、ロジハラをしている人が「このまま論理的に詰めるよりも、具体的な解決策を考えた方が得だな」と思ってもらえるようにすることが重要です。

例えば、先ほどの資料ができていない例だったら、

部下Bさん
部下Bさん

資料が遅れていて、申し訳ございません! 明日の会議に間に合うように準備したいので、ご指導頂けないでしょうか。

と、明日の会議に資料を間に合わせることを最優先しましょうという提案を出すのです。

 

ロジカルシンキングは刃物と同じ

ロジカルシンキングは刃物と同じです。

上手に使えば重宝しますが、感情に任せて振りかざすとまわりの人を大怪我させてしまいます。

頭がよい人ほど、ついつい論理的に相手を詰めてしまいがちですが、仕事は1人で完結しない以上、相手に気持ちよく動いてもらうための配慮は必要です。

ロジハラをされる側も、相手の感情に火をつけないよう(刃物をしまってくれるよう)に立ち回ると、意外と気難しいと言われている相手と良好な関係が築けるかもしれません。(ちなみに、気難しい人を転がす能力を身につけると、周りからも重宝されるようになりますよ)

 

まとめ

以上、ロジハラについての解説でした。

  • ロジハラとは、ロジカルハラスメント、ロジックハラスメントのことで、論理的に相手を追い詰めてしまうこと。正論を言うのがダメなのではなく、正論で相手を追い詰めることがダメということ。
  • ロジハラをしてしまう理由は、相手よりも優位に立ちたい、怒りの感情を正論で覆って攻撃したいから。
  • ロジハラをしないようにするには、人ではなくメカニズムを責める、正論を振りかざさずに一緒に考える姿勢を見せる、ポジティブな言葉を使うことが重要。
  • 逆にロジハラをされたときには、言い訳をしない、前向きな解決策を提案することが大事。
  • ロジカルシンキングは刃物と同じで上手に使えば役に立つが、振りかざすと相手を傷つける。仕事は1人ではできないから、相手が気持ちよく動ける配慮が重要になる。

 

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