人材管理・リーダーシップ

【徹底解説】プロジェクトをマネジメントするのに必要なタスク・スキル

プロジェクトとは、特定の目的のためにチームを組んで、一定期間、一定リソースを割いて取り組む課題のことです。

そんなプロジェクトの運営を任せれてお困りの方に向けて、この記事では、プロジェクトマネジメントに必要なこと、プロジェクト・マネージャーに求められることを紹介していきます。

タスク1.スケジュール立案

まずプロジェクトを進めるにあたって、大まかに次のようなステップでスケジュールを立案していきます。

大まかなマイルストーンを設定する

例えば、●月●日に商品を発売する、建築物を完工する、そのために×月×日に構想を完了させて、▲月▲日に顧客承認をもらうといったイメージのものです。ここではプロジェクトを進める上で最も重要なプロセスを書き出します。

大まかな作業レベルに分解していく

大まかなマイルストーンが決まったら、次にどのような作業がプロジェクトとして必要なのかを分解していきます。例えば建築プロジェクトだと、いつまでに施工図面が完成していないといけないのか、いつまでに見積提示をしないなどというようなものです。

人別にタスクを分解する

例えば、施工図面を完成させるといった場合、そこに複数の人間が関与することになります。マネジメント上は一人一人の責任を明確にするために人別にタスクを分解できるようになるとベターです。

スケジュール立案上の注意点

各タスクの責任区分をできる限り明確にする

上でも言及したように各タスクの責任区分(責任者や部署)を可能な限り明確にする必要があります。責任が曖昧になったまま、スケジュールが組まれると、気が付けば誰もその仕事をフォローしていないという事態に陥ってしまいます。

タスク分解は実務に支障きたさないレベルに留める

いくら仕事を分解して責任区分を明確にする必要があるとはいっても、あまり細かくしすぎると(例えば電話をするとか、物を運ぶといった日常の作業レベルまで分解すると)、スケジュール立案だけで物凄い作業量になってしまいますし、実質的に管理することが不可能です。

スケジュールの例

スケジュールでよく使われるのがガントチャートです。以下がその一例です。

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横軸は月単位、週単位、日単位など目的や管理レベルに応じて選ばれます。例えば、月単位なラフなものを作って、それをベースに週単位に分解するという方法もあります。あるいは一日単位で勝負が決まるような(例えばM&Aプロジェクトのようなものの)場合は、日単位でスケジュールを組んで毎日チェックをするようなことが必要になります。

スケジュールが完成したら、次に必要資源の見積を行います。ここでいう資源とは主に、人、物、金を指しています。

タスク2.必要人員の見積り

リソースの見積でまず必要なのが、必要人員の見積りです。スケジュール立案のところで考えたようなスケジュール表を使って次のような人員表を作成することができます。


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タスク3.必要費用の見積り

次に費用の見積もりです。費用には一般的に次のようなものがあります。

人件費
これは上記の必要人員から計算できます。一般的には以下の計算式で計算できます。

一人当たり人件費 = 年間人件費 × プロジェクトでの占有率

オペレーション費用
サンプルを作る、カタログを作るといった人件費以外で必要となってくる費用です。

投資費用
固定資産に計上するような費用です。例えば新製品の設備や金型費用というのがそれにあたります。

その他費用
出張費用や事務用品の費用、オフィス費用などです。もし各種費用がプロジェクト専用で発生することが始めから明確であればその金額を、もし立案時点で明確にできなければ、Overhead charge(オーバーヘッド・チャージ)という形で人件費に一定割合を掛けて算出する場合もあります。

その他費用 = 人件費 × Overhead Charge

タスク4.発生時期の特定

プロジェクトマネジメント上、上記費用がいつ発生するかを考えておくのは極めて重要になります。なぜなら、プロジェクトスタート時点と環境変化があった場合に、これまで使った費用(埋没費用なので、使った以降の意思決定には関係ない)と、引き続き必要となる費用を常にわかるようにして、プロジェクトを続けるかどうかを意思決定しないといけないからです。

これらを総合して、発生費用もスケジュール表とリンクさせて以下のようにまとめる例があります。


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タスク5.体制図の作成

ここまでできてきたら、プロジェクト体制図を作ります。プロジェクトには一般的に、プロジェクトオーナー、プロジェクトマネージャー(またはプロジェクトリーダー)がいて、その下に担当メンバーを配置します。下図に示しすのが体制図の一例です。

プロジェクト体制図の例

PM・PMOの役割

ここではプロジェクトマネージャー(PM)とプロジェクトマネジメントオフィス(PMO)※の役割と必要スキルについて解説します。

※プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)
プロジェクトマネージャーを補佐して、プロジェクトを滞りなく推進させる部署や、そこに所属する人のことで、PMが判断することを補佐する役目を担っています。

スケジュール管理
まず大事なことはプロジェクトのマイルストーンを守り、プロジェクトを納期どおりにゴールに導くことです。そのためには、日々のスケジュール管理が不可欠になってきます。各メンバーの仕事に遅れはないか、遅れがあるとするとそれは挽回可能か、挽回するために追加の人員や費用は必要かなどを分析し、必要な手を講じます。

マイルストーンの代表例として、以下のようなステージゲートシステムなどがあります。

【商品開発プロセス】ステージゲートシステムとは 評価項目・意味 商品を開発する際に、一定のプロセスに従って進めると判断基準が明確になり、組織としても効率よくプロジェクトを進めることができます。...

 

人員管理
各メンバーが予定していた作業量で仕事をできているか、今のままの作業量で今後も無理なくプロジェクトを進められるかなどを分析します。

予算管理
予算が当初見込んでいたものからオーバーしないか、スケジュールの遅れが出ている場合に追加人員投入やスケジュール遅れによる作業期間延長による追加費用は発生しないかを分析します。

計画の修正、中止・継続の判断
外部環境の変化(そもそもプロジェクトの目的を達成できても期待どおりの収益が得られない)や、内部要因(上記のような追加費用の発生等)により、前提条件が変わった場合に、それでもプロジェクトを進めるか、あるいは計画を修正するか、もしくはプロジェクトを一旦中止するなどのジャッジが必要になってきます。

ただし、一般的にプロジェクトリーダーには計画中止をジャッジする権限までは与えられていないのが普通で、通常は経営層がリーダーから報告される進捗状況をもって判断するのが一般的です。

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PM・PMOに必要なスキル

PM・PMOにはプロジェクトに関わる広範な知識が要求されます。

業界や技術などプロジェクトに関わる幅広い知識
PM(PMO)にはそのプロジェクトに関わる専門知識(例えば業界動向や技術動向、顧客動向など)が一定量要求されます。それらがないと、スケジュール上に存在するリスクの見積りや、リスクが顕在化した場合の挽回策を講じることが難しくなります。加えてそのプロジェクトに関する周辺領域や、プロジェクトに関する契約実務等にも明るいことがベターとなってきます。

類似プロジェクトへの参画経験
類似プロジェクトへの参画経験があると、そこで起きた失敗例やリスク回避策などについて一定量の知識をもつことになるので、それをPM(PMO)として生かすことができます。

普遍的なビジネススキル
あらゆる専門分野においても普遍的に活用できるビジネススキルのことで、本サイトで
も紹介しているロジカルシンキング、戦略、マーケティング、財務などの知識のことです。

幅広い人脈
プロジェクトが行き詰ったとき、場合によってはメンバー以外からも助けを求めなくてはいけない場合があります。マネージャーの幅広い人脈はゴール到達への手助けとなる可能性があります。また、プロジェクトを立ち上げるときに、人脈の幅が広いとより適切なメンバーを集めるための手助けにもなります。

チームビルディング能力
プロジェクトは往々にして、従来の部署を超えて形成され、ベテランから若手まで様々な人間がアサインされ、ときには今まで一緒に仕事したことのないメンバーもアサインされてきます。そうした状況の中でPMは素早く一人一人の個性・能力を把握して、チームを形成し全員が100%のパフォーマンスを発揮できるように采配を振るう必要があります。

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経営的な視点
経営陣から適切な援助や判断をもらうためには、プロジェクトに関して正確に状況を把握していることはもちろんですが、そのプロジェクトが経営的にどういう意味を持っているのかを深く理解していることで、経営陣に対して適切なアプローチをすることができます。

粘り・パッション
何としてもプロジェクトをゴールに導びこうという情熱、少々の困難でもへこたれずにゴールを目指す粘りも重要となります。

まとめ

不確実性の高いプロジェクトにおいては、プロジェクトにおけるタスクを理解し、適正なマネジメントをしていく必要があります。これからプロジェクトをマネジメントする立場になる方は、この記事を参考にしてご自身の役割やスキルを磨くきっかけとしてはいかがでしょうか。

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セーシン
現在起業家・元サラリーマン管理職。15年のサラリーマン+副業経験、海外経験、起業経験などを踏まえて、仕事やキャリアに関することを発信しています。