英語・異文化を学んでグローバルで戦う

外国人とのビジネスで注意すべきことは「前提の違い」をおさえること

私は様々な国籍の方と仕事の経験がありますが、外国人との仕事は、ときに楽しく、ときにタフなものです。

楽しい面をあげると、自分の知らない知識・知見を得られる、単純に英語の練習になるなどあります。

一方でタフな面をあげると、仕事の進め方において相互理解を得られる、仕事が先に進められずに、双方のフラストレーションが溜まってしまうケースです。

私は10年近く外国人とビジネスをやってきましたが、未だにこうしたフラストレーションの溜まる場面に遭遇することがあります。

そんな外国人と日本人の中で、よくある違いを解説していきます。

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外国人は日本人と何が違うのか

こうした楽しさや、苦しさは、何に起因して起こるのでしょうか。筆者なりに今までの経験を踏まえて考えてみたところ、結局は次の一点に尽きるのかと思っています。

それは、

「前提条件の違い」

です。

論理構成の基礎として演繹法というものがあります。演繹法というのは、「前提条件(ルール)」と「観察事項」が決まると、自動的にある「結論」が出てくるというものです。

演繹法では、「前提条件」と「観察事項」が同じであれば、必ず同じ結論が導かれるわけですが、演繹法の注意点としてあげているように、「前提条件」が異なると、「結論」は大きく変わってきます。この構造が外国人とのビジネスの間で起きているのです。

演繹法を解説した記事

ロジカルになるには基本的な論理構築パターン「演繹法」「帰納法」を学ぼうロジカルシンキングを考えるときには、基礎的な論理構築の方法を習得することが不可欠です。なぜなら、この基本ができていないと応用を効かせるの...

もちろん、日本人同士の仕事においても、この「前提条件」の違いというのは、往々にして起こります。例えば、部署同士の社内調整においては、開発部門、品質部門、販売部門がそれぞれの前提条件を持っています。

開発部門

早く商品を出すことが会社への貢献だと思っている

品質部門

より高品質の商品を出すことが会社への貢献だと思っている

販売部門

よりコストの安い商品を出すことが会社への貢献だと思っている

こうした違いがあると、話は単純には進みません。この場合は、会社への貢献という目的は同じなので、それぞれが持っている前提条件を整理して、会社への貢献というポイントで一致点を見つけないと話が前に進まなくなるわけです。

しかし、これは典型的ではあるものの、かなり単純化した例でもあります。実際は、同じ部門の人でも、人はそれぞれ異なる前提条件を持っています。冨山和彦氏の「会社は頭から腐る」によると、人は性格とインセンティブの奴隷なので、関与者の性格やインセンティブが前提条件として複雑に絡みあってくるわけです。

このように日本の同じ会社の中でも、様々な前提条件を持つ人たちと仕事をしているわけですが、外国人との仕事になると「前提条件」の振れ幅が大きく変わります。

前提条件の違いと一塊に考えていても、わかりにくいので、その前提条件というものをもう少し分解してみるとどうなるでしょうか。例えば、以下のようになります。

1.お国柄による違い

2.会社文化による違い

3.個人の性格による違い

※1,2はインセンティブの違いと連動

一例をあげると、日本ではほぼ常識とされる納期を守るというのがあるとすると、外国人の中には納期に対する意識が希薄な人や、そういうお国柄の人もたくさんいます。

また、お国柄というと時間軸の違いもあります。日本は割と長い時間軸で物事を考えますが、新興国は短い時間軸でビジネスを考えます。明日どうなるかわかならい、自国貨幣も信用できない、金利も高いというような環境でビジネスをしている人たちからすると、当然の発想になるのでしょう。

一方で、会社文化も外国企業となると日本とは異なる部分もあります。例えば、外国企業だとKPIとボーナスが大きく連動するように設定されている場合があります。このケースでは、先の「性格」と「インセンティブ」でいうと、商談相手の「インセンティブ」の部分が、日本の会社以上に強烈に前に出てくることが多いです。

前述のように日本でもこの1、2、3の違いは当然あるのですが、外国人との仕事となると、それぞれの違いの幅がとても大きくなるわけです。

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前提という意味では交渉時の前提の違いもおさえておく必要があります。

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どのように対処していくべきか?

外国人とのビジネスにおいては、日本でのビジネス以上にこの前提条件の違いに敏感になる必要があります。

ある程度経験を積まないと見えにくい部分ではありますが、常に対話をしながら、「この人と私とでは、前提条件がどのように異なるのだろうか?」と常に自問し、仮説を立てて、相手に質問をしながら、その違いの根本を解きほぐしていくことが大事になってきます。

これは「英語ができる」という能力以上に、大事な能力になってくるのです。

これができない人が、英語ができるという理由だけで外国人との交渉役に入ると、そのプロジェクトは確実に混迷を極めるでしょう。私もそうした場面をいくつか目撃してきました。

前提条件が異なるから楽しい

前述したように、タフな部分だけでなく、楽しさの部分も「前提条件の違い」から来るのです。知識やノウハウの違い、文化の違いも、やはり「前提条件の違い」です。

「前提条件の違い」を恐れずに、むしろ違いがあるから学べるのだ、違いがあるから議論をして埋め合わせるのだ、というくらいの余裕をもつことが、外国人との仕事を円滑に進めるための第一歩になります。

 

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